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FPVドローンを業務利用する場合の無線局免許

目次

  1. この記事でわかること
  2. FPVドローンと電波法の関係
    1. アマチュア無線の営利目的使用は禁止
    1. 違反した場合の罰則
    1. 業務利用の定義
  3. 業務利用が増えている背景
    1. 映像制作・インフラ点検分野での需要拡大
    1. 業務利用で特に注意すべきポイント
  4. 必要な手続きの全体像
    1. 選択肢の比較
  5. 手続きの詳細
    1. Step 1: 必要な資格を取得する
    1. Step 2: VTXと周波数帯を選択する
    1. 判断フロー: どちらを選ぶべきか
    1. Step 3: 業務用無線局の開局申請
    1. Step 4: 航空法側の手続き
  6. 業務用FPVドローンの活用事例
    1. ケーススタディ1: 映像制作会社のCM撮影
    1. ケーススタディ2: インフラ点検会社の橋梁点検
    1. ケーススタディ3: 不動産会社の物件紹介動画
  7. 費用の総額
    1. 業務用5.7GHz帯無線局の場合
    1. 2.4GHz帯デジタル伝送の場合
    1. 行政書士に依頼する場合
  8. 業務用FPVドローンの機材選定ガイド
    1. 2.4GHz帯デジタル伝送の機材構成例
    1. 業務用5.7GHz帯の機材選定の注意点
  9. よくある質問
    1. Q. アマチュア無線で撮影した映像を後から販売するのは?
    1. Q. 5.8GHz帯のVTXを業務用として開局できる?
    1. Q. 趣味用と業務用の無線局を両方持てる?
    1. Q. ドローンレースで賞金を受け取る場合は?
    1. Q. 法人名義でアマチュア無線局を開局できる?
    1. Q. 業務用FPVドローンを他人に操縦させる場合の手続きは?
    1. Q. YouTubeの広告収入を得ている場合、アマチュア無線でのFPV飛行は業務利用に該当する?
    1. Q. 海外で購入したFPVドローンを業務利用できる?
    1. Q. 業務用無線局の免許を取得するまでの期間はどれくらい?
  10. まとめ

この記事でわかること

FPVドローンを映像制作、点検、測量などの業務で使いたいと考えている方が増えています。しかし、FPVドローンで一般的に使われる5.7GHz/5.8GHz帯のアマチュア無線は営利目的での使用が禁止されており、業務利用にはそのまま使えません。

この記事では、FPVドローンの業務利用がアマチュア無線では違法になる理由、業務利用に必要な陸上特殊無線技士の資格と業務用無線局の免許2.4GHz帯で免許不要で業務利用できる選択肢、手続きの流れと費用までまとめて解説します。

FPVドローンと電波法の関係

アマチュア無線の営利目的使用は禁止

FPVドローンの映像伝送には、5.7GHz帯や5.8GHz帯のアマチュア無線が使われるのが一般的です。しかし、電波法施行規則ではアマチュア業務を以下のように定義しています。

金銭上の利益のためでなく、もつぱら個人的な無線技術の興味によつて行う自己訓練、通信及び技術的研究の業務をいう。

― 電波法施行規則 第3条第1項第15号

つまり、アマチュア無線は趣味目的に限定されており、報酬を得る空撮、業務上の点検作業、クライアントからの依頼による映像制作などに使用することは電波法違反です。

違反した場合の罰則

アマチュア無線局を業務目的に使用した場合、電波法第110条により1年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象になります。「趣味として飛ばした映像をたまたま販売した」といった場合でも、実態として営利目的と判断されれば違法となる可能性があります。

業務利用の定義

どこまでが趣味で、どこからが業務かの線引きは以下のとおりです。

利用形態 アマチュア無線 業務用無線局
個人の趣味で飛行・撮影(SNS投稿含む) 使用可 不要
無償のボランティア活動 使用可 不要
報酬を得る空撮・映像制作 使用不可 必要
企業の業務としての点検・測量 使用不可 必要
ドローンレース(賞金あり) グレーゾーン 推奨
ドローンスクールの講習 使用不可 必要

報酬の有無が判断基準です。直接的な金銭だけでなく、業務上の利益に繋がる使用も営利目的と判断される場合があります。

業務利用が増えている背景

映像制作・インフラ点検分野での需要拡大

FPVドローンの業務利用が急速に広がっている背景には、映像制作のクオリティ向上インフラ点検のコスト削減という2つの需要があります。

従来の空撮ドローン(DJI Mavic等)では撮影できなかった低空を高速で飛行するダイナミックな映像がFPVドローンでは可能です。CMや映画、不動産紹介動画、スポーツ中継など、映像のインパクトを重視する現場でFPVパイロットへの発注が増えています。

インフラ点検の分野では、橋梁の裏側や狭い配管内部、煙突内部など、人が直接確認しにくい場所の目視点検をFPVドローンで代替するケースが広がっています。従来は足場を組んで人が入る必要があった点検作業が、FPVドローンにより大幅な工期短縮とコスト削減を実現しています。

業務利用で特に注意すべきポイント

業務でFPVドローンを使う場合、趣味利用とは異なる以下のポイントに注意が必要です。

項目 趣味利用 業務利用
使用する無線局 アマチュア無線局 業務用無線局または2.4GHz帯
クライアントへの納品 該当なし 契約内容に応じた映像品質の保証
保険 任意 賠償責任保険の加入が事実上必須
安全管理体制 自己責任 飛行マニュアルの整備・補助者の配置
事故時の責任 個人 法人・事業者としての賠償責任

業務用FPVドローンの保険については「ドローン保険の選び方|賠償責任保険と機体保険の違い」を参照してください。

必要な手続きの全体像

FPVドローンを業務で使う場合の選択肢は、大きく分けて3つあります。

選択肢の比較

選択肢 周波数帯 必要な資格 免許申請 業務利用
業務用5.7GHz帯無線局 5.7GHz 第三級陸上特殊無線技士以上 必要 可能
2.4GHz帯デジタル伝送 2.4GHz 不要(技適あれば) 不要 可能
アマチュア無線局 5.7/5.8GHz アマチュア無線4級以上 必要 不可

業務利用には選択肢1(業務用5.7GHz帯無線局)または選択肢2(2.4GHz帯デジタル伝送)のいずれかを選ぶ必要があります。

手続きの詳細

Step 1: 必要な資格を取得する

業務用5.7GHz帯無線局の場合

業務用無線局でFPVドローンの映像伝送を行うには、第三級陸上特殊無線技士以上の資格が必要です。

取得方法 費用 期間 特徴
国家試験(日本無線協会) 5,663円 試験日のみ 毎月実施、CBT方式
養成課程講習会 約25,000円 1日間 講習+修了試験
eラーニング 約25,000円 自宅学習+試験 自分のペースで学習可能

第三級陸上特殊無線技士はアマチュア無線4級と同程度の難易度で、国家試験は法規・無線工学それぞれ12問の四肢択一です。合格率は約80%と高めです。

なお、第一級陸上特殊無線技士第二級陸上特殊無線技士を保有している場合は、第三級の範囲を包含するため追加取得は不要です。

2.4GHz帯デジタル伝送の場合

技適マーク付きの2.4GHz帯製品を使用する場合は、無線の資格は不要です。

Step 2: VTXと周波数帯を選択する

業務用5.7GHz帯の場合

業務用無線局で使用できるのは5.7GHz帯(5,650〜5,755MHz)のみです。5.8GHz帯は業務用としては使用できません。

項目 業務用5.7GHz帯 アマチュア用5.8GHz帯
使用可能な周波数 5,650〜5,755MHz 5,755〜5,850MHz
業務利用 可能 不可
最大出力 1W 1W
対応VTX 限定的(業務用対応製品) 海外製VTXの多くが対応

業務用5.7GHz帯に対応したVTXは、アマチュア用に比べて選択肢が限られます。購入前にVTXの対応周波数帯を必ず確認してください。

2.4GHz帯の場合

DJI O3、DJI O4などの2.4GHz帯デジタル映像伝送システムは、技適マーク付きの正規品であれば免許不要で業務利用が可能です。

製品例 周波数帯 技適 業務利用
DJI O3 Air Unit 2.4GHz あり 可能
DJI O4 Air Unit 2.4GHz あり 可能
DJI Avata 2 2.4GHz あり 可能
海外製アナログVTX 5.8GHz なし アマチュア無線局の免許が必要(業務不可)

近年は2.4GHz帯デジタル伝送の映像品質が大幅に向上しており、映像制作の業務でも十分な画質を確保できるようになっています。

判断フロー: どちらを選ぶべきか

業務用5.7GHz帯と2.4GHz帯のどちらを選択するかは、以下のフローで判断できます。

映像伝送にアナログFPVの低遅延が必要か?
  ├─ はい → 業務用5.7GHz帯を選択(陸上特殊無線技士が必要)
  └─ いいえ → DJI O3/O4で映像品質は十分か?
        ├─ はい → 2.4GHz帯デジタル伝送を選択(免許不要)
        └─ いいえ → 業務用5.7GHz帯を選択

映像のリアルタイム性を重視する撮影(高速飛行中のFPV映像をそのまま作品として使う場合など)はアナログFPVの低遅延が有利です。一方、空撮映像を別途GoProなどで収録する運用であれば、操縦用の映像は2.4GHz帯で十分なケースがほとんどです。

Step 3: 業務用無線局の開局申請

業務用5.7GHz帯を使用する場合は、業務用無線局の開局申請が必要です。

申請先と方法

項目 内容
申請先 管轄の総合通信局
申請方法 電子申請(総務省 電波利用 電子申請・届出システムLite)または書面
手数料(電子申請) 2,550円
手数料(書面申請) 3,550円
審査期間 約1〜2ヶ月

申請に必要な書類

  • 無線局免許申請書
  • 工事設計書(VTXの周波数・出力・変調方式等)
  • 送信機系統図
  • 無線従事者免許証のコピー(陸上特殊無線技士)
  • 業務内容を証明する書類(法人の場合は登記事項証明書等)

アマチュア無線の開局申請と異なり、業務用無線局の開局には保証認定は不要ですが、VTXが技術基準に適合していることを示す資料の提出が求められます。

業務用5.7GHz帯の無線局種別について

業務用5.7GHz帯の無線局は「無人移動体画像伝送システム」に該当し、無線局の種別としては携帯局として開局します。アマチュア無線局とは制度上の位置づけが大きく異なります。

無人移動体画像伝送システムは、無人の移動体(ドローン等)に搭載したカメラの映像をリアルタイムで地上に伝送するための無線システムである。

― 総務省 電波利用ポータル「ドローン等に用いられる無線設備について」

この携帯局の開局にあたっては、JUTM(一般社団法人 日本無人機運行管理コンソーシアム)への利用登録が求められる場合があります。JUTMは5.7GHz帯無人移動体画像伝送システムの運用調整を行う団体で、同一エリアで複数の業務用ドローンが飛行する際の周波数の衝突を防ぐ役割を担っています。

項目 内容
JUTM利用登録料 年額制(法人会員・個人会員で異なる)
運用調整 飛行前にJUTMシステムで使用周波数・場所・時間を登録
対象 5.7GHz帯無人移動体画像伝送システムの全利用者

アマチュア無線局との違い

項目 アマチュア無線局 業務用無線局
必要な資格 アマチュア無線技士(4級以上) 陸上特殊無線技士(3級以上)
保証認定 必要(JARDまたはTSS) 不要
電波利用料(年額) 300円 600円
免許の有効期間 5年 5年
コールサイン 付与される(JA1XXX等) 付与される
業務利用 不可 可能

Step 4: 航空法側の手続き

無線局の免許を取得した後も、ドローンを飛ばすには航空法側の手続きが必要です。

手続き 内容
機体登録 100g以上のドローンはDIPS2.0で登録必須
飛行許可・承認 FPV飛行は目視外飛行に該当するため承認が必要
リモートID 原則搭載義務あり
飛行計画の通報 特定飛行を行う場合は飛行前に通報が必要

機体登録の手順は「ドローン機体登録のやり方|100g以上は義務」、飛行許可の申請は「ドローン飛行許可の申請方法|DIPS2.0での手順を解説」をご覧ください。

FPV飛行は目視外飛行(カテゴリーII以上)に該当するため、飛行許可・承認の取得が必須です。包括申請で取得しておくと、全国で1年間有効な許可を得られます。包括申請の詳細は「ドローン包括申請のやり方|全国で1年間飛ばせる許可」をご覧ください。

業務用FPVドローンの活用事例

ケーススタディ1: 映像制作会社のCM撮影

課題: クライアントから「建物の外壁を沿うように飛行し、そのまま窓から室内に入る1カットの映像」を依頼された。

解決策: DJI O3搭載の自作FPVドローンで撮影。2.4GHz帯デジタル伝送を使用し、操縦用映像はゴーグルで受信。別途GoPro 12を搭載して4K映像を収録。

必要な手続き: 2.4GHz帯のため無線関連の追加手続きは不要。航空法の飛行許可(目視外飛行の承認)と屋内飛行のため施設管理者の許可を取得。

ケーススタディ2: インフラ点検会社の橋梁点検

課題: 老朽化した橋梁の裏側(桁下)のひび割れを目視点検する必要があり、足場の設置に多額のコストがかかる。

解決策: 業務用5.7GHz帯のFPVドローンで桁下を飛行し、リアルタイムで映像を確認。5.7GHz帯を選択した理由は、アナログFPVの低遅延映像で構造物との距離感を正確に把握するため。

必要な手続き: 第三級陸上特殊無線技士の取得、業務用5.7GHz帯無線局の開局申請、JUTM利用登録、航空法の飛行許可。

ケーススタディ3: 不動産会社の物件紹介動画

課題: マンションのエントランスから共用部を通り、バルコニーから外に出る1カットの紹介動画を制作したい。

解決策: CineWhoop(プロペラガード付きFPVドローン)にDJI O4 Air Unitを搭載。2.4GHz帯のため免許不要で業務利用が可能。

必要な手続き: 屋内飛行は航空法の適用外だが、100g以上の機体なら機体登録は必要。屋外に出る場合は飛行許可も必要。

費用の総額

業務用5.7GHz帯無線局の場合

手続き 費用
第三級陸上特殊無線技士(国家試験) 5,663円
無線従事者免許証の交付 1,750円
業務用無線局の開局申請(電子) 2,550円
電波利用料(年額) 600円
合計(初年度) 約10,563円

2.4GHz帯デジタル伝送の場合

手続き 費用
無線の資格取得 不要(0円)
無線局の開局申請 不要(0円)
技適マーク付き製品の購入 製品価格による
無線関連の合計 0円

2.4GHz帯を選択すれば、無線関連の費用は一切かかりません。ただし、DJI O3/O4対応のゴーグルや送信機などの機材費は別途必要です。

行政書士に依頼する場合

項目 費用の目安
業務用無線局の開局申請代行 50,000円〜80,000円
系統図・工事設計書の作成代行 10,000円〜30,000円

業務用無線局の手続きはアマチュア無線局よりも複雑なため、行政書士への依頼費用も高めになる傾向があります。申請代行の費用相場は「ドローン申請代行の費用相場|行政書士に依頼するメリット」をご覧ください。

業務用FPVドローンの機材選定ガイド

2.4GHz帯デジタル伝送の機材構成例

2.4GHz帯で業務用FPVドローンを運用する場合の一般的な機材構成は以下のとおりです。

機材 推奨製品例 価格帯 備考
VTX+カメラユニット DJI O3 Air Unit / DJI O4 Air Unit 2〜4万円 技適マーク付き正規品を選ぶこと
ゴーグル DJI Goggles 3 / DJI Goggles Integra 5〜10万円 O3/O4対応を確認
プロポ DJI RC Motion 3 / RadioMaster等 2〜5万円 技適マーク付き
フレーム 5インチまたは3.5インチ 3,000〜1万円 用途に応じてサイズを選択
FC+ESC SpeedyBee等各社 5,000〜2万円 BetaFlight対応
撮影用カメラ GoPro 12 / Insta360 GO 3S等 4〜6万円 別途マウントが必要

技適マークの確認方法は「ドローンの技適マーク確認方法|確認できない場合の対処」をご覧ください。

業務用5.7GHz帯の機材選定の注意点

業務用5.7GHz帯で使用するVTXは、日本の技術基準に適合した製品を選ぶ必要があります。海外製VTXの多くは5.8GHz帯をメインに設計されているため、5.7GHz帯の全チャンネルに対応しているか事前に確認が必要です。

確認項目 内容
対応周波数範囲 5,650〜5,755MHzをカバーしているか
出力設定 1W以下に設定可能か
技術基準適合 メーカーが技術資料を提供しているか
実績 国内で開局実績のあるVTXか

5.7GHz帯の開局手順の詳細は「FPVドローン5.7GHz帯の開局申請|5.8GHzとの違い」をご覧ください。

よくある質問

Q. アマチュア無線で撮影した映像を後から販売するのは?

違法になる可能性が高いです。アマチュア無線局は「金銭上の利益のためでなく」使用するものと定められています。撮影時点で販売の意図がなくても、継続的に映像を販売する行為は実態として営利目的と判断される場合があります。業務利用の可能性がある場合は、最初から業務用無線局または2.4GHz帯を選択してください。

Q. 5.8GHz帯のVTXを業務用として開局できる?

できません。日本では5.8GHz帯(5,755〜5,850MHz)はアマチュア無線用の周波数帯として割り当てられており、業務用無線局としての免許は取得できません。業務用FPVで5GHz帯を使うなら5.7GHz帯(5,650〜5,755MHz)が対象です。

Q. 趣味用と業務用の無線局を両方持てる?

可能です。アマチュア無線局(趣味用)と業務用無線局は別の無線局として開局できます。趣味のレースには5.8GHz帯のアマチュア無線局を使い、業務の空撮には5.7GHz帯の業務用無線局または2.4GHz帯を使う、という運用が可能です。ただし、それぞれに免許の管理と電波利用料が必要です。

Q. ドローンレースで賞金を受け取る場合は?

レースの賞金が営利目的に該当するかは明確な基準が示されていません。ただし、賞金を受け取る行為は「金銭上の利益」に該当する可能性があるため、業務用無線局または2.4GHz帯の使用が安全です。プロのレースパイロットとして活動する場合は業務用無線局の開局を推奨します。

Q. 法人名義でアマチュア無線局を開局できる?

できません。アマチュア無線局の開設者は個人のみです。法人名義で開局したい場合は、必然的に業務用無線局を選択することになります。

Q. 業務用FPVドローンを他人に操縦させる場合の手続きは?

法人が業務用無線局を開局し、従業員にFPVドローンを操縦させる場合は、操縦する従業員を無線従事者として選任する手続きが必要です。選任届は管轄の総合通信局に提出します。操縦する従業員は第三級陸上特殊無線技士以上の資格を保有している必要があります。無線従事者の選任届の詳細は「FPVドローンの無線従事者選任届の書き方」をご覧ください。

Q. YouTubeの広告収入を得ている場合、アマチュア無線でのFPV飛行は業務利用に該当する?

該当する可能性があります。YouTubeチャンネルで広告収入を継続的に得ている場合、FPVドローンで撮影した映像を投稿する行為は「金銭上の利益のため」の使用と判断される可能性があります。趣味のチャンネルであっても収益化している場合は、2.4GHz帯のデジタル伝送を選択するか、業務用無線局を開局するのが安全です。

Q. 海外で購入したFPVドローンを業務利用できる?

海外製のFPVドローンを日本で業務利用する場合、まず技適マーク(技術基準適合証明)の有無を確認する必要があります。技適マークのない無線設備は日本国内で使用できません。海外製VTXの5.7GHz帯対応製品を業務用無線局として開局するには、VTXが日本の技術基準に適合していることを示す資料の提出が必要です。海外製機器の扱いについては「FPVドローンの海外製機器を日本で使う方法」もご覧ください。

Q. 業務用無線局の免許を取得するまでの期間はどれくらい?

資格取得から免許状交付まで、最短でも2〜3ヶ月を見込んでおく必要があります。内訳は以下のとおりです。

工程 所要期間
陸上特殊無線技士の国家試験受験〜合格 約2〜4週間(試験は毎月実施)
無線従事者免許証の交付 約2〜3週間
業務用無線局の開局申請〜免許状交付 約1〜2ヶ月
合計 約2〜3ヶ月

業務利用の開始時期が決まっている場合は、逆算して早めに手続きを開始してください。

まとめ

FPVドローンを業務利用するには、アマチュア無線局ではなく業務用の手段を選ぶ必要があります。

  • アマチュア無線は営利目的の使用が禁止(電波法施行規則第3条第1項第15号)
  • 業務用の選択肢は5.7GHz帯の業務用無線局(陸上特殊無線技士が必要)または2.4GHz帯デジタル伝送(技適あれば免許不要)
  • 2.4GHz帯(DJI O3/O4等)なら無線関連の費用ゼロで業務利用可能
  • 業務用5.7GHz帯の開局費用は約10,563円〜
  • 航空法側の手続き(機体登録・飛行許可)も別途必要

FPVドローンの免許の全体像は「FPVドローンに必要な免許|アマチュア無線+開局申請ガイド」を、ドローンで使える周波数帯の一覧は「ドローンで使える周波数帯一覧|電波法との関係を整理」をご覧ください。FPVドローンの始め方全般については「FPVドローンの始め方ガイド」で解説しています。

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