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【FAQ】公園でドローンを飛ばすのはNG?

目次

  1. 結論:ほとんどの公園でドローン飛行は禁止されている
  2. 公園でのドローン飛行に関わる3つの法規制
  3. 航空法による規制
    1. 航空法の飛行規制と公園の関係
    1. 100g未満の機体なら航空法の対象外
  4. 都市公園法による規制
    1. 都市公園法の概要
    1. 公園管理者による利用制限
  5. 公園の種類別の規制状況
    1. 国営公園
    1. 都道府県立公園
    1. 市区町村の公園
  6. 主要自治体のドローン規制例
    1. 東京都
    1. 大阪府・大阪市
    1. 名古屋市
    1. 仙台市
  7. 許可を得て公園でドローンを飛ばす方法
    1. 許可申請の流れ
    1. 許可が出やすいケース
    1. 許可が出にくいケース
    1. 許可申請に必要な書類の例
  8. 公園でドローンを飛ばして違反した場合の罰則
    1. 航空法違反の場合
    1. 条例違反の場合
  9. 公園管理者への申請書の書き方のポイント
    1. 飛行目的を具体的に記載する
    1. 安全対策を詳細に記載する
    1. 飛行実績や資格を提示する
  10. 公園以外で合法的にドローンを飛ばせる場所
    1. ドローン練習場・飛行場
    1. 河川敷
    1. 私有地(許可を得たうえで)
    1. 海岸・海上
  11. 小型無人機等飛行禁止法にも注意
  12. 100g未満のトイドローンなら公園で飛ばせる?
    1. 航空法の対象外でも条例の規制がある
    1. 条例で禁止されていない場合
  13. よくある質問
    1. Q. 早朝や深夜など人がいない時間帯なら飛ばせる?
    1. Q. 公園の駐車場からドローンを離陸させてもいい?
    1. Q. 国家資格を持っていれば公園で自由に飛ばせる?
    1. Q. 公園管理者に許可を申請したが断られた。どうすれば?
    1. Q. 飛行許可があれば公園条例を無視できる?
    1. Q. 外国人観光客が公園でドローンを飛ばしているのを見かけたが、違法?
  14. まとめ

結論:ほとんどの公園でドローン飛行は禁止されている

「公園なら広いしドローンを飛ばせるのでは?」と考える方は多いですが、結論から言えば日本のほとんどの公園ではドローンの飛行が禁止または制限されています

その理由は、航空法だけでなく都市公園法各自治体の条例が重層的に規制をかけているためです。航空法上は問題なくても、公園の管理規則でドローン飛行が一律禁止されているケースが大半です。

ただし、すべての公園で絶対に飛ばせないわけではありません。管理者の許可を得れば飛行可能な公園もあります。この記事では、公園でのドローン飛行にかかわる法規制を整理し、どうすれば合法的に飛ばせるのかを解説します。

公園でのドローン飛行に関わる3つの法規制

公園でドローンを飛ばすには、以下の3つの法規制をすべてクリアする必要があります。

法規制 管轄 内容
航空法 国土交通省 100g以上のドローンの飛行規制(全国一律)
都市公園法 国土交通省 都市公園の管理・利用に関する法律
自治体の条例 都道府県・市区町村 各公園の利用ルールを定める条例

重要なのは、3つすべてを満たさなければ合法的に飛行できないという点です。航空法の飛行許可を取得していても、公園条例でドローンが禁止されていれば飛ばせません。逆に、公園管理者の許可を得ていても、航空法上の手続きが必要な場合はそちらも必要です。

航空法による規制

航空法の飛行規制と公園の関係

公園でドローンを飛行させる場合、まず航空法上の規制に該当するかを確認する必要があります。

主に問題になるのは以下の規制です。

  • 人口集中地区(DID)上空の飛行禁止: 都市部の公園はDIDに含まれるケースがほとんど
  • 人又は物件から30m未満の飛行: 公園の遊具・ベンチ・来園者等から30m以内の飛行
  • 多数の者の集合する催しの上空: 公園でイベントが開催されている場合

特に都市部の公園はほぼ確実にDID(人口集中地区)内に位置しています。DID内でドローンを飛行させるには、国土交通大臣の飛行許可が必要です。

何人も、次に掲げる空域においては、無人航空機を飛行させてはならない。ただし、国土交通大臣がその飛行により航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全が損なわれるおそれがないと認めて許可した場合においては、この限りでない。

― 航空法 第132条の85第1項

100g未満の機体なら航空法の対象外

航空法の無人航空機の定義は重量100g以上の機体です。100g未満のトイドローン(模型航空機)は航空法の無人航空機規制の対象外です。

ただし、100g未満であっても都市公園法や自治体条例の規制は適用されます。航空法の対象外だからといって公園で自由に飛ばせるわけではありません。

都市公園法による規制

都市公園法の概要

都市公園法は、都市公園の設置及び管理に関する基準等を定めた法律です。公園の利用方法は、この法律に基づく管理条例や規則で定められています。

都市公園に公園施設以外の工作物その他の物件又は施設を設けて都市公園を占用しようとするときは、公園管理者の許可を受けなければならない。

― 都市公園法 第6条第1項

公園管理者による利用制限

都市公園法第11条では、公園管理者は都市公園の利用について必要な制限を設けることができると定めています。多くの公園管理者は、この規定に基づいてドローンの飛行を禁止しています。

禁止の根拠としてよく挙げられる条項は以下のとおりです。

  • 「他の利用者に危険を及ぼすおそれのある行為」の禁止: ドローンの墜落による危険
  • 「公園の管理に支障を及ぼす行為」の禁止: 騒音や利用者への影響
  • 「公園管理者が指定する行為」の禁止: 個別にドローンを指定して禁止

公園の種類別の規制状況

公園の管理主体によって、規制の内容や許可の取りやすさが異なります。

国営公園

国営公園は国(国土交通省)が管理する都市公園です。全国に17か所あり、代表的なものとして国営昭和記念公園(東京)、国営ひたち海浜公園(茨城)、淡路島国営明石海峡公園(兵庫)などがあります。

国営公園では原則としてドローンの飛行は禁止されています。業務上の必要がある場合は、公園管理者(国土交通省の地方整備局または指定管理者)に許可申請を行う必要があります。

都道府県立公園

都道府県が管理する公園は、各都道府県の公園条例に基づいて利用ルールが定められています。

都道府県 ドローンに関するルール
東京都 都立公園全81か所で原則飛行禁止(管理所への許可申請により例外的に許可される場合あり)
大阪府 府営公園で原則飛行禁止(商業撮影等で許可が出るケースあり)
神奈川県 県立公園で原則飛行禁止(公園管理者への事前申請が必要)
北海道 道立公園で原則飛行禁止(管理者の許可があれば飛行可能)
愛知県 県営公園で原則飛行禁止(公園管理者への許可申請が必要)

いずれの都道府県でも原則禁止のスタンスですが、正当な理由があり安全対策を講じる場合は許可が出る可能性があります。

市区町村の公園

市区町村が管理する公園(近隣公園、地区公園、街区公園など)は、各自治体の公園条例で規制されています。ドローン飛行に関する規定は自治体によってさまざまです。

  • 明示的にドローン飛行を禁止している自治体: 条例や利用規則でドローンの飛行を明文で禁止
  • 「危険な行為」の禁止規定で対応する自治体: ドローンを名指ししていないが、「他の利用者に危険を及ぼす行為」の禁止規定を適用
  • 特にルールを定めていない自治体: 小規模な公園では個別の規定がないケースもある

規定がない場合でも、公園管理者(市区町村の公園緑地課等)に事前確認することを強く推奨します。

主要自治体のドローン規制例

東京都

東京都は都立公園条例に基づき、都立公園でのドローン飛行を原則禁止しています。

  • 対象: 都立公園全81か所(代々木公園、井の頭恩賜公園、上野恩賜公園など)
  • 根拠: 東京都立公園条例第16条「管理上支障のある行為の禁止」
  • 例外: 報道、測量、学術調査等で管理所長の許可を得た場合

東京都23区内の区立公園も、ほぼすべての区でドローン飛行が禁止されています。

大阪府・大阪市

大阪府営公園および大阪市の公園でもドローンの飛行は原則禁止です。

  • 大阪府営公園: 府営公園条例に基づき原則禁止。指定管理者への許可申請が必要
  • 大阪市の公園: 大阪市公園条例に基づき原則禁止。公園事務所への申請が必要

大阪城公園のような観光名所では、商業撮影であっても厳格な審査が行われます。

名古屋市

名古屋市も市の公園条例でドローンの飛行を禁止しています。業務利用の場合は名古屋市緑政土木局への許可申請が必要です。

仙台市

仙台市は2015年に全国に先駆けてドローンの公園利用に関する方針を示し、市の管理する公園でのドローン飛行を禁止しました。

許可を得て公園でドローンを飛ばす方法

許可申請の流れ

公園管理者の許可を得れば、ドローン飛行が認められるケースがあります。一般的な許可申請の流れは以下のとおりです。

ステップ 内容
1 公園管理者(公園事務所等)に事前相談
2 利用許可申請書の提出(飛行目的、日時、範囲、安全対策等を記載)
3 公園管理者による審査
4 許可または不許可の通知
5 許可が出た場合、条件に従って飛行

許可が出やすいケース

以下の目的での飛行は、許可が出やすい傾向があります。

  • インフラ点検: 公園施設(橋梁、建築物等)の老朽化調査
  • 測量・地形調査: 公園整備計画のための測量
  • 学術研究: 大学や研究機関による環境調査
  • 行政目的: 自治体が委託する業務
  • 商業撮影: テレビ番組や映画の撮影(使用料が発生する場合あり)

許可が出にくいケース

一方、以下のケースでは許可が出にくい傾向があります。

  • 個人の趣味・レジャー目的: 安全管理体制が不十分と判断されやすい
  • 来園者が多い時間帯の飛行: 事故リスクが高いと判断される
  • 大型機体や高出力の機体: 墜落時のリスクが大きい
  • 長時間・広範囲の飛行: 公園の一般利用への影響が大きい

許可申請に必要な書類の例

許可申請に必要な書類は公園管理者によって異なりますが、一般的に以下の書類を求められます。

  • 利用許可申請書(公園管理者所定の様式)
  • 飛行計画書(飛行範囲・高度・時間帯を図示)
  • 安全対策書(補助者の配置、立入禁止エリアの設定等)
  • 機体の仕様書(機体の種類、重量、性能)
  • 操縦者の資格証明(国家資格証、飛行実績等)
  • 賠償責任保険の証書
  • 航空法上の飛行許可書のコピー(DID内等の場合)

公園でドローンを飛ばして違反した場合の罰則

航空法違反の場合

DID上空での無許可飛行など、航空法の飛行規制に違反した場合は以下の罰則が適用されます。

違反の内容 罰則
特定飛行の無許可飛行 1年以下の懲役または50万円以下の罰金(航空法第157条の6)
飛行方法の遵守事項違反 50万円以下の罰金(航空法第157条の7)

第百三十二条の八十五第一項の規定に違反して、無人航空機を飛行させた者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

― 航空法 第157条の6

条例違反の場合

公園条例に違反してドローンを飛行させた場合、多くの自治体では5万円以下の過料が定められています。ただし、罰則の内容は自治体ごとに異なります。

自治体の例 罰則
東京都(都立公園条例) 5万円以下の過料
大阪市(公園条例) 5万円以下の過料
横浜市(公園条例) 5万円以下の過料

条例違反の過料は刑事罰ではなく行政罰ですが、行政指導や書面での警告を受ける場合もあります。また、航空法違反と同時に成立する場合は、両方の罰則が適用される可能性があります。

公園管理者への申請書の書き方のポイント

公園管理者にドローン飛行の許可を申請する際、申請書の書き方で許可の可否が左右されることがあります。以下のポイントを押さえて申請書を作成してください。

飛行目的を具体的に記載する

「ドローンで撮影したい」だけでは不十分です。「公園の樹木の生育状況を上空から記録するための空撮」のように、具体的かつ社会的意義のある目的を記載してください。

安全対策を詳細に記載する

許可を出す側が最も気にするのは安全性です。以下の項目を具体的に記載してください。

  • 飛行範囲と高度: 地図上に飛行範囲を図示
  • 補助者の配置: 補助者の人数と配置位置
  • 立入禁止エリア: 飛行範囲周辺に設定する立入禁止エリア
  • 中止基準: 風速や天候による飛行中止の基準
  • 緊急時の対応: 機体トラブル時の対応手順
  • 保険加入状況: 賠償責任保険の加入状況と補償額

飛行実績や資格を提示する

操縦者の飛行実績国家資格(二等操縦士等)の取得状況を提示することで、安全に飛行できる能力があることを示せます。

公園以外で合法的にドローンを飛ばせる場所

公園での飛行が難しい場合、以下のような場所での飛行を検討してください。

ドローン練習場・飛行場

全国各地に有料のドローン練習場や飛行場が設置されています。屋内施設であれば航空法の適用もなく、天候に左右されずに飛行できます。

河川敷

河川敷は国や都道府県が管理する河川区域であり、公園とは管理体制が異なります。河川敷での飛行は公園条例の対象外ですが、河川管理者の許可が必要な場合や、河川敷内の運動施設や広場で独自の利用規則がある場合があります。

なお、河川敷であっても航空法の規制は同様に適用されます。DID内の河川敷であれば飛行許可が必要です。

私有地(許可を得たうえで)

土地所有者の許可を得た私有地であれば、航空法の範囲内で飛行可能です。ただし、DID内の私有地であれば飛行許可が必要であり、また周辺住民への配慮も求められます。

海岸・海上

海岸や海上は公園条例の適用がないケースが多いですが、海岸管理者の許可海上保安庁への通知が必要な場合があります。海上でのドローン飛行については「【FAQ】海の上でドローンを飛ばせる?」で詳しく解説しています。

小型無人機等飛行禁止法にも注意

公園内やその周辺に国の重要施設がある場合、「小型無人機等飛行禁止法」(重要施設周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律)による飛行禁止区域に該当する場合があります。

この法律では、以下の施設の周囲約300mの上空でドローンの飛行が禁止されています。

  • 国会議事堂、内閣総理大臣官邸等の国の重要施設
  • 外国公館
  • 防衛関係施設
  • 原子力事業所
  • 空港

たとえば、東京都千代田区の皇居外苑(国民公園)周辺は、重要施設が集中しているため小型無人機等飛行禁止法による規制区域に含まれます。

対象施設の周囲おおむね三百メートルの地域の上空においては、小型無人機等の飛行を行ってはならない。

― 小型無人機等飛行禁止法 第9条第1項

100g未満のトイドローンなら公園で飛ばせる?

航空法の対象外でも条例の規制がある

前述のとおり、100g未満のトイドローンは航空法の無人航空機規制の対象外です。しかし、公園条例は航空法とは別の法体系であり、条例上の禁止規定は機体の重量にかかわらず適用されるのが一般的です。

多くの自治体の公園条例は、「ドローン」「無人航空機」「ラジコン飛行機」といった表現で飛行を禁止しており、航空法上の定義(100g以上)とは無関係に規制されています。

条例で禁止されていない場合

条例上ドローンの飛行が明示的に禁止されていない公園であれば、100g未満のトイドローンを飛ばすこと自体は法的に可能です。ただし、以下の点に注意してください。

  • 他の利用者への配慮: 人が多い場所での飛行は避ける
  • 近隣住民への騒音: 早朝・夜間の飛行は控える
  • 公園管理者への事前確認: 条例に明示がなくても、管理者が禁止している場合がある

よくある質問

Q. 早朝や深夜など人がいない時間帯なら飛ばせる?

時間帯にかかわらず、条例上の禁止規定は適用されます。人がいない時間帯であっても、無許可での飛行は条例違反です。さらに、夜間(日没後〜日出前)の飛行は航空法上も夜間飛行の承認が必要です。

Q. 公園の駐車場からドローンを離陸させてもいい?

公園の駐車場も公園の管理区域内であるため、公園条例の規制が及びます。駐車場からの離陸であっても許可なく飛行させることはできません。

Q. 国家資格を持っていれば公園で自由に飛ばせる?

いいえ、国家資格は航空法上の資格であり、公園条例の規制を免除するものではありません。国家資格を保有していても、公園管理者の許可がなければ飛行できません。ドローンの国家資格については「ドローン国家資格の種類と取得方法|一等・二等の違い」をご覧ください。

Q. 公園管理者に許可を申請したが断られた。どうすれば?

公園管理者の判断は管理権の行使として尊重されます。断られた場合は、飛行目的の社会的意義や安全対策を具体的に説明し、再度相談してみてください。それでも許可が出ない場合は、別の飛行場所を検討するしかありません。

Q. 飛行許可があれば公園条例を無視できる?

できません。 航空法の飛行許可と公園条例は別の法体系であり、飛行許可は公園条例の規制を解除するものではありません。両方の規制をそれぞれクリアする必要があります。飛行許可の申請については「ドローン飛行許可の申請方法|DIPS2.0での手順を解説」で解説しています。

Q. 外国人観光客が公園でドローンを飛ばしているのを見かけたが、違法?

日本の法令(航空法・公園条例)は国籍を問わず適用されます。外国人であっても許可なく公園でドローンを飛行させることは違法です。目撃した場合は、公園管理者や警察に通報することができます。

まとめ

  • 日本のほとんどの公園では条例や管理規則によりドローン飛行が原則禁止されている
  • 公園でのドローン飛行は航空法・都市公園法・自治体条例の3つの規制をすべてクリアする必要がある
  • 都市部の公園はDID内に位置するケースがほとんどで、航空法上も飛行許可が必要
  • 国営公園・都道府県立公園・市区町村公園いずれも原則禁止の方針が多い
  • 業務目的であれば公園管理者に許可申請することで飛行が認められる場合がある
  • 100g未満のトイドローンでも条例の規制は適用される
  • 公園で飛ばせない場合は、ドローン練習場・河川敷・許可を得た私有地などの代替を検討
  • 飛行許可の申請手順は「ドローン飛行許可の申請方法|DIPS2.0での手順を解説」を参照
  • 海上での飛行については「【FAQ】海の上でドローンを飛ばせる?」を参照

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