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デジタル簡易無線の選び方|用途別おすすめ基準

この記事でわかること

デジタル簡易無線を導入しようとするとき、「免許局と登録局のどちらが自社に向いているか」「どんな機種を選べばいいか」で迷う方は多くいます。

この記事では、業種・用途別の選択基準を整理し、デジタル簡易無線を選ぶ際に確認すべきポイントを解説します。

デジタル簡易無線の基本を確認する

デジタル簡易無線(DCR)は、351MHz帯を使用する業務用デジタル無線です。

項目 内容
区分 免許局(3B)/ 登録局(3R)
周波数帯 351MHz帯
最大出力 5W
通信距離の目安 市街地1〜3km、見通し5km程度
無線従事者 不要
有効期間 5年

デジタル簡易無線の制度概要は「デジタル簡易無線の免許申請|業務用無線の導入ガイド」で詳しく解説しています。

選択の3つの軸

デジタル簡易無線を選ぶときに確認すべきポイントは、主に3つです。

軸1: 免許局か登録局か

最初に決めるべきは免許局と登録局のどちらにするかです。

判断基準 免許局を選ぶ 登録局を選ぶ
チャンネル数 65chで混信しにくい 30ch(一般用途では十分)
レンタル 不可 可能
手続き速度 審査1〜2か月 登録1〜2週間
多グループ同時通信 向いている 台数が少なければ対応可

詳細な比較は「デジタル簡易無線の免許局と登録局の違い」をご覧ください。

軸2: 台数と管理方法

導入台数と管理方法によって手続きが変わります。

台数 推奨の登録方法
1〜2台 個別登録(シンプルな手続き)
3台以上 包括登録(台数増減が届出のみで可能)
将来的に増設予定 最初から包括登録

軸3: 機種の機能要件

使用環境に応じて機種の機能要件を決めます。

使用環境 必要な機能
屋外・建設現場 防塵・防水(IP規格)、耐衝撃性
食品工場・厨房 防水・耐薬品性
物流・倉庫 バッテリー持続時間、コンパクトサイズ
警備・夜間使用 バックライト表示、長時間バッテリー
イベント・多グループ 多チャンネル対応、秘話機能

業種・用途別の選び方

建設現場

建設現場では、屋外での長時間使用・粉塵・雨への耐性が求められます。

推奨の選択肢:免許局または登録局: どちらでも可。大規模現場で複数チームが同時通信するなら免許局(65ch)が有利 – 機種の条件: 防塵・防水(IP54以上推奨)、耐衝撃、長時間バッテリー

建設業での業務用無線については「建設業の業務用無線|現場で使える無線局の選び方」もご覧ください。

警備業

警備業では、屋外・屋内の両環境での使用と、免許不要で使える機種の選択が重要です。

推奨の選択肢:登録局: 手続きが簡便で、レンタルによる柔軟な台数調整が可能 – 機種の条件: 防水、長時間バッテリー(8時間以上)、スピーカー音量の大きさ

警備業での無線機の選択肢は「警備業の無線機|免許不要で使える選択肢」で詳しく解説しています。

物流・倉庫

物流・倉庫では、フォークリフト乗車中の使用・長時間稼働・複数拠点での運用が求められます。

推奨の選択肢:登録局(包括登録): 拠点ごとに台数を調整しやすい – 機種の条件: ハンズフリー対応(イヤホンマイク端子)、コンパクト・軽量、長時間バッテリー

飲食・小売(店舗内通信)

店舗内の短距離通信では、見た目・操作のシンプルさが重視されます。

推奨の選択肢:登録局: 手続きが簡便。少台数なら個別登録でも対応可能 – 機種の条件: 小型・軽量、操作がシンプル(チャンネル切替が容易)

イベント・催事(短期利用)

イベント運営での使用は、短期間・多台数が特徴です。

推奨の選択肢:登録局のレンタル: 短期利用には購入よりレンタルが経済的。登録局はレンタル対応 – 機種の条件: バッテリーの予備対応、充電器の複数口対応

イベントでの無線機運用については「イベント会場での無線機利用ガイド」をご覧ください。

タクシー・運輸業

タクシー・運輸業では、車載型と携帯型の使い分けが必要なケースがあります。

推奨の選択肢:登録局または免許局: 運行管理と運転者間の通信目的を整理して選ぶ – 機種の条件: 車載設置対応、MCA無線との使い分けも検討

タクシー業務の無線については「タクシー業の業務用無線|種類と申請方法」もご参照ください。

機種選定のチェックリスト

機種を最終決定する前に以下を確認します。

  • [ ] 技適マーク(技術基準適合証明)を取得しているか
  • [ ] 免許局用・登録局用のどちらの区分か
  • [ ] 使用環境に合った防水・防塵等級(IPコード)か
  • [ ] バッテリー持続時間は用途に合っているか
  • [ ] 充電方式(個別充電・一括充電器)は台数に対応しているか
  • [ ] アフターサービス・修理体制が整っているか

法人としての導入手順

会社として業務用無線を導入する全体の手順は「会社で無線機を導入する手順|法人向けガイド」で解説しています。

まとめ

デジタル簡易無線の選び方のポイントをまとめます。

  • まず免許局か登録局かを決める。レンタルを使うなら登録局一択
  • 台数が多い場合は包括登録が管理しやすい
  • 使用環境に合わせた機種の機能(防水・バッテリー等)を確認する
  • 業種ごとに求められる条件が異なるため、用途を先に整理してから機種を選ぶ

費用全体の確認は「デジタル簡易無線の費用一覧|登録料・電波利用料」をご覧ください。

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