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この記事でわかること
日本国内で使用されているドローンの多くはDJI(中国)やParrot(フランス)、Autel Robotics(中国)などの海外メーカー製です。これらの機体を日本で飛行させるには機体登録が必要ですが、海外メーカー製特有の注意点がいくつかあります。
この記事では、海外メーカー製ドローンの機体登録における製造番号の確認方法、技適マークとの関係、型式名の選択、並行輸入品の扱いなどについてお伝えします。
海外メーカー製ドローンも機体登録が必要
登録義務は国籍を問わない
機体登録の義務はドローンの製造国やメーカーの国籍に関係なく適用されます。日本国内で飛行させる100g以上の全てのドローンが対象です。
海外メーカー製であっても登録手続きの基本的な流れは同じですが、以下の点で国内メーカー製とは異なる注意が必要です。
- 製造番号の表記方法がメーカーによって異なる
- 型式名の日本語表記と英語表記の違い
- 技適マークの有無
- 並行輸入品の取り扱い
製造番号の確認方法
DJI製ドローンの場合
DJI製ドローンの製造番号(シリアルナンバー)は以下の方法で確認できます。
- 機体本体: バッテリーコンパートメントの内側やアーム付近にシールで記載されている
- DJI Flyアプリ: 機体と接続した状態でアプリ内の機体情報から確認できる
- 外箱: 購入時の外箱にバーコードとともに記載されている
DJI製ドローンの製造番号は通常、英数字の組み合わせで構成されています。入力の際は半角英数字で正確に入力してください。
その他の海外メーカーの場合
| メーカー | 製造番号の確認場所 |
|---|---|
| Autel Robotics | 機体底面のシール、Autel Explorerアプリ |
| Parrot | 機体本体のシール、FreeFlight アプリ |
| Skydio | 機体底面のシール、Skydioアプリ |
| Holy Stone | 機体本体のシールまたは外箱 |
メーカーによっては製造番号が非常に小さい文字で印字されていたり、バッテリーを外さないと確認できない位置に記載されていることがあります。見つからない場合はメーカーの公式サポートに問い合わせてください。
製造番号の入力時の注意
製造番号の入力でよくある間違いは以下のとおりです。
- 大文字と小文字の区別: メーカーによっては大文字・小文字を区別する
- ハイフンやスペースの有無: 実機の表記にハイフンがある場合でも、DIPS2.0では省略する場合がある
- 「0」と「O」の取り違え: 特にシールの印字が不鮮明な場合に起こりやすい
不明な場合はメーカーのアプリで表示される製造番号をコピーして貼り付けるのが確実です。
技適マークの確認
技適マークとは
技適マーク(技術基準適合証明)は、日本の電波法の技術基準に適合していることを示すマークです。ドローンに搭載されている無線通信機能(Wi-Fi、Bluetooth、映像伝送など)が日本の電波法に適合している必要があります。
なぜ技適マークが重要なのか
技適マークのないドローンを日本国内で電波を発射して使用すると、電波法違反になる可能性があります。機体登録ができたとしても、電波法に違反した状態での飛行は認められません。
つまり、機体登録と電波法の遵守は別の問題です。機体登録は航空法に基づく手続きであり、電波法の適合は別途確認する必要があります。
技適マークの確認方法についてはドローンの技適確認方法の記事で詳しく解説しています。
技適マークの確認方法
技適マークは以下の場所で確認できます。
- 機体本体: 底面や側面にシールまたは刻印で表示されている
- メーカーのアプリ: 電子的に技適番号を表示する機能がある場合がある
- 総務省の技適検索: 総務省の電波利用ホームページで技適番号を検索できる
DJIなどの大手メーカーが日本国内向けに正規販売している製品であれば、通常は技適マークが付いています。
型式名の選択
DIPS2.0での型式選択
DIPS2.0には主要メーカーの機体が型式一覧として登録されています。海外メーカー製ドローンの場合、以下の点に注意してください。
- 正式な型式名を確認する: 製品名(商品名)と型式名が異なる場合がある
- 類似モデルと区別する: 「DJI Air 3」と「DJI Air 3S」など、類似した名称の機体を間違えないようにする
- 一覧にない場合は手動入力する: 新製品やマイナーなメーカーの場合、型式一覧に登録されていないことがある
型式一覧にない場合の対応
DIPS2.0の型式一覧に該当する機体がない場合は、「その他」を選択して手動で情報を入力します。
手動入力が必要な項目は以下のとおりです。
- 製造者名(メーカー名)
- 型式名(モデル名)
- 機体の種類(マルチコプター、固定翼など)
- 最大離陸重量
手動入力の場合、審査に時間がかかる可能性があるため、余裕を持って申請してください。
並行輸入品の注意点
並行輸入品とは
並行輸入品とは、メーカーの日本正規代理店を通さずに海外から輸入された製品のことです。ECサイトや個人輸入で購入した海外向けモデルがこれに該当します。
並行輸入品の問題点
並行輸入品には以下のリスクがあります。
- 技適マークがない: 海外向けモデルには日本の技適マークが付いていないことが多い
- 電波法違反の可能性: 技適マークのない機体の無線機能を使用すると電波法違反になる
- ファームウェアの違い: 日本向けと海外向けでファームウェアが異なり、リモートIDに対応していない場合がある
- メーカーサポートが受けられない: 日本の正規代理店のサポート対象外となることが多い
並行輸入品でも機体登録はできるのか
機体登録自体は、並行輸入品であっても手続き上は可能です。DIPS2.0の申請では、正規品か並行輸入品かの区別はされません。
しかし、技適マークのない機体を電波を発射して使用することは電波法違反です。機体登録ができても、電波法に適合していなければ合法的に飛行させることはできません。
並行輸入品の購入を検討している場合は、技適マークの有無を必ず確認してから購入してください。
海外メーカー製ドローンの登録で押さえるべきポイント
海外メーカー製ドローンの機体登録をスムーズに行うために、以下のポイントを確認しておきましょう。
- 日本国内の正規販売品であることを確認する
- 技適マークが付いていることを確認する
- 製造番号を正確に把握する(アプリでの確認がおすすめ)
- DIPS2.0の型式一覧に該当する機体があるか確認する
- リモートID対応の確認(内蔵型か、外付けが必要か)
- メーカーのファームウェアを最新にアップデートしておく
機体登録の具体的な手順についてはドローン機体登録のやり方の記事で解説しています。
まとめ
海外メーカー製ドローンの機体登録について注意点を整理しました。
- 海外メーカー製でも100g以上なら機体登録は必須
- 製造番号はメーカーのアプリで確認するのが正確
- 技適マークがない機体は電波法違反になるため、正規販売品を選ぶ
- DIPS2.0の型式一覧に該当がない場合は手動入力で申請する
- 並行輸入品は技適マークがない可能性が高く注意が必要
- 機体登録と電波法の遵守は別の問題として確認が必要
海外メーカー製ドローンは高性能で魅力的な製品が多いですが、日本国内で使用する際は電波法を含めた規制を確認したうえで、正しく機体登録を行いましょう。