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無線局申請手数料の改定(2025年10月)|新旧比較表

この記事でわかること

2025年10月1日のデジタル免許状の導入に伴い、無線局の申請手数料が改定されました。全体的に電子申請は値下げ書面申請は値上げの傾向であり、電子申請を活用すれば従来よりもお得に手続きできます。

この記事では、アマチュア無線局を中心に手数料の新旧比較表を掲載し、最も安く手続きする方法50W以下と50W超の違い他の無線局種別への影響を解説します。

手数料改定の背景

デジタル免許状の導入

2025年10月1日から、無線局免許状が紙からデジタル(電子データ)に完全移行しました。これにより、紙の免許状の印刷・郵送コストが不要になり、その分電子申請の手数料が引き下げられています。

一方で、書面(紙)申請の場合は行政側の処理コストが電子申請より高いため、書面申請の手数料は引き上げられました。デジタル免許状の詳細は「アマチュア無線のデジタル免許状|2025年10月の変更点まとめ」をご覧ください。

免許事項証明書の新設

従来は免許状そのものが免許の証明書でしたが、デジタル化により免許事項証明書という新しい書類が設けられました。対外的に免許内容を証明する必要がある場合にのみ請求する仕組みです。証明書が不要であれば請求しないことで手数料を節約できます。

アマチュア無線局の手数料比較(新旧)

開局申請(50W以下)

項目 改定前 改定後 増減
電子申請 2,900円 2,750円 -150円
書面申請 4,300円 4,250円 -50円

開局申請(50W超)

項目 改定前 改定後 増減
電子申請 4,750円 3,650円 -1,100円
書面申請 6,600円 5,850円 -750円

50W超の開局申請は電子申請で1,100円の値下げと大きな変更です。

再免許申請(50W以下)

項目 改定前 改定後 増減
電子申請 1,950円 1,750円 -200円
書面申請 3,050円 3,050円 ±0円

再免許の手順は「アマチュア無線の再免許申請|期限切れ前にやるべきこと」で解説しています。

再免許申請(50W超)

項目 改定前 改定後 増減
電子申請 3,350円 2,750円 -600円
書面申請 5,000円 4,450円 -550円

変更申請

項目 改定前 改定後 増減
電子申請 1,200円 1,100円 -100円
書面申請 1,800円 1,850円 +50円

変更申請は電子申請が値下げ、書面申請がわずかに値上げです。変更申請の手順は「アマチュア無線の変更申請|住所変更・設備変更の手順」をご覧ください。

免許事項証明書の請求(新設)

項目 改定前 改定後 備考
電子申請 なし 300円 新設
書面申請 なし 550円 新設

免許事項証明書は必要な場合のみ請求すれば良いため、不要であれば費用はかかりません。

手数料一覧表(改定後)

改定後のアマチュア無線局に関する主な手数料を一覧にまとめます。

手続き 電子申請 書面申請
開局(50W以下) 2,750円 4,250円
開局(50W超) 3,650円 5,850円
再免許(50W以下) 1,750円 3,050円
再免許(50W超) 2,750円 4,450円
変更 1,100円 1,850円
廃止届 無料 無料
免許事項証明書 300円 550円

すべての手続きで電子申請のほうが安いです。

50W以下と50W超の違い

アマチュア無線局の手数料は、空中線電力(出力)が50W以下か50W超かで区分されています。

区分 対象 開局(電子) 再免許(電子)
50W以下 4級・3級の出力範囲内 2,750円 1,750円
50W超 2級・1級で高出力を使用 3,650円 2,750円

FPVドローンのVTXは出力が1W以下であり、50W以下の区分に該当します。FPVドローンの開局費用の全体像は「FPVドローンの無線局開局にかかる費用一覧」をご覧ください。

4級・3級のユーザーへの影響

アマチュア無線4級の最大出力は20W、3級は50Wであり、いずれも50W以下の手数料区分が適用されます。4級と3級の詳細は以下の記事で解説しています。

2級・1級のユーザーへの影響

2級は最大出力200W、1級は1kWが許可される場合があり、50W超の手数料区分が適用されます。今回の改定では50W超の値下げ幅が大きいため、高出力局の開局者にとって特にメリットが大きいです。

1級の取得については「アマチュア無線1級の難易度|合格率と勉強法」をご覧ください。

最も安く手続きする方法

改定後の手数料構造を踏まえ、最もコストを抑える方法を整理します。

開局申請の場合

電子申請+免許事項証明書を請求しないのが最安です。

組み合わせ 合計費用(50W以下)
電子申請+証明書なし 2,750円
電子申請+証明書あり 3,050円
書面申請+証明書なし 4,250円
書面申請+証明書あり 4,800円

最安と最高で2,050円の差があります。

再免許申請の場合

組み合わせ 合計費用(50W以下)
電子申請+証明書なし 1,750円
電子申請+証明書あり 2,050円
書面申請+証明書なし 3,050円
書面申請+証明書あり 3,600円

再免許も電子申請+証明書なしが最安です。

電子申請を使うために必要なもの

  • 総務省の電子申請システムLiteのアカウント(無料で作成可能)
  • インターネット環境(PC・スマートフォン)

電子申請の使い方は「アマチュア無線の電子申請の使い方」で解説しています。

電子申請と書面申請の違い

項目 電子申請 書面申請
手数料 安い 高い
申請場所 自宅のPC・スマホから 総合通信局に郵送
処理速度 速い(1〜2ヶ月) 遅い(2〜3ヶ月)
支払い方法 電子納付(ペイジー等) 収入印紙
補正対応 メール・電話 電話・郵送
免許内容の確認 システムで即時確認 同じ

2025年10月の改定により、電子申請と書面申請の手数料差がさらに広がりました。書面申請を選ぶ理由はほとんどなくなっています。

他の無線局種別への影響

手数料改定はアマチュア無線局だけでなく、すべての無線局種別に適用されています。

簡易無線局

手続き 電子申請 書面申請
登録 2,300円 3,350円
登録の更新 1,450円 2,100円

陸上移動局(業務用)

手続き 電子申請 書面申請
免許 3,550円 5,500円
再免許 1,950円 3,350円

FPVドローンの業務用VTX(5.7GHz帯)で陸上移動局を開局する場合もこの手数料が適用されます。

全無線局共通の傾向

  • 電子申請は全般的に値下げ
  • 書面申請は全般的に値上げ
  • 紙の免許状が廃止されたことで、証明書の請求が別途費用になった

よくある質問

Q. 改定前に申請した場合の手数料はどうなる?

申請日が2025年10月1日以降であれば改定後の手数料が適用されます。2025年9月30日以前に申請した場合は改定前の手数料が適用されます。

Q. 電波利用料も変更された?

アマチュア無線局の電波利用料に変更はありません。 引き続き年額300円です。電波利用料の詳細は「アマチュア無線の電波利用料|年額と支払い方法」をご覧ください。

Q. 証明書なしで困ることはある?

日常的なアマチュア無線の運用では証明書がなくても困ることはありません。免許内容は電子申請システムで確認できます。保証認定の申請やレース大会など、対外的に免許を証明する必要がある場合にのみ請求すれば十分です。

Q. 既に持っている紙の免許状は使える?

紙の免許状は引き続き有効です。ただし、次回の手続き(再免許・変更等)の際にデジタル免許状に自動的に移行します。紙の免許状をなくしても再交付は行われず、電子申請システムで免許内容を確認する形になります。

まとめ

2025年10月のデジタル免許状導入に伴い、無線局の申請手数料が改定されました。

  • 電子申請は値下げ書面申請は値上げの傾向
  • 最も安い組み合わせ: 電子申請+免許事項証明書を請求しない
  • 50W以下の開局: 電子申請で2,750円(改定前2,900円)
  • 50W超の開局: 電子申請で3,650円(改定前4,750円、1,100円の値下げ
  • 再免許(50W以下): 電子申請で1,750円(改定前1,950円)
  • 電波利用料(年額300円)に変更なし

今後の手続きは電子申請一択です。電子申請の使い方は「アマチュア無線の電子申請の使い方」で解説しています。

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