目次
この記事でわかること
デジタル簡易無線の登録局を開設するには、無線局免許ではなく「登録申請」と「開設届出」という手続きが必要です。
この記事では、登録申請をオンライン(電子申請)で行う具体的な手順を、申請前の準備から開設届出までステップごとに解説します。書面申請との違いも確認できます。
登録申請とは
デジタル簡易無線の登録局は、電波法第27条の18に基づく登録制度で開設できます。免許局とは異なり、総務大臣の技術審査を経ずに形式審査のみで登録状が交付される仕組みです。
簡易無線局(総務省令で定めるものに限る。以下「登録局」という。)を開設しようとする者は、総務大臣の登録を受けなければならない。
― 電波法 第27条の18
登録申請には包括登録と個別登録の2種類があり、複数台を利用する場合は包括登録が便利です。免許局との制度上の違いは「免許局と登録局の違い|業務用無線の選び方」で詳しく解説しています。
申請前の準備
準備1: 無線機の選定と技適確認
登録局として使用できる無線機は、技術基準適合証明(技適)を取得した登録局対応機種に限られます。
- 無線機に技適マークが付いていることを確認する
- 技適番号を控えておく(申請書に記載が必要)
- 登録局用チャンネル(351MHz帯)に対応した機種であることを確認する
準備2: 申請者情報の整理
申請書に記載する情報を事前に整理します。
| 記載項目 | 確認事項 |
|---|---|
| 申請者氏名(法人名) | 登記上の正式名称 |
| 住所 | 法人の主たる事務所の住所 |
| 電話番号・メールアドレス | 連絡先 |
| 使用目的 | 簡易な業務用通信 |
準備3: 電子申請システムへの登録
オンラインで申請する場合は、総務省の電波利用 電子申請・届出システム Lite(以下「電子申請システム」)を使用します。初めて利用する方は事前にアカウント登録が必要です。
電子申請システムはパソコンのウェブブラウザから利用でき、24時間申請が可能です。
包括登録の申請手順(電子申請)
手順1: 電子申請システムにログイン
総務省の電波利用 電子申請・届出システム Liteにアクセスし、アカウントでログインします。
手順2: 申請種別の選択
「無線局の登録申請」から「簡易無線局(登録局)包括登録申請」を選択します。
手順3: 申請書の入力
画面の案内に従って以下の項目を入力します。
| 入力項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者情報 | 氏名(法人名)、住所、連絡先 |
| 無線設備の規格 | 周波数帯(351MHz帯)、出力(5W以下)、変調方式 |
| 技適番号 | 使用する無線機の技術基準適合証明番号 |
| 使用目的 | 簡易な業務用通信 |
手順4: 手数料の納付
申請手数料をインターネットバンキングまたはコンビニ払いで納付します。
※手数料の最新金額は総務省公式サイトでご確認ください(電子申請と書面申請で異なります)。
手順5: 申請の送信
入力内容を確認して申請を送信します。受付番号が発行されるので控えておきます。
手順6: 登録状の受領
形式審査が完了すると登録状が交付されます。電子申請の場合は電子データで交付されます。包括登録の場合、審査期間は通常1〜2週間程度です。
開設届出の手順
登録状を受領したら、実際に無線機を使用する前に開設届出書を提出します。
手順1: 開設届出書の作成
| 届出項目 | 内容 |
|---|---|
| 無線機の台数 | 使用を開始する台数 |
| 無線機の型式 | 機種名・技適番号 |
| 使用開始日 | 運用を開始する予定日 |
| 設置場所(該当する場合) | 主な使用場所 |
手順2: 届出の提出
電子申請システムから「開設届出書」を提出します。開設届出に手数料はかかりません。
手順3: 運用開始
開設届出の受理後、運用を開始できます。
書面申請との比較
| 比較項目 | 電子申請 | 書面申請 |
|---|---|---|
| 受付時間 | 24時間対応 | 総合通信局の窓口時間内 |
| 手数料 | 電子申請のほうが低い | 電子申請より高い |
| 登録状の受領 | 電子データ | 郵送または窓口交付 |
| 提出方法 | インターネット | 郵送または持参 |
手数料の具体的な金額は、電子申請・書面申請ともに改定されることがあります。※最新の金額は総務省公式サイトでご確認ください。
よくある質問
Q. 1台だけ使う場合でも包括登録がよい?
台数が少ない場合は個別登録も選択肢です。個別登録は1台ごとに登録を行います。ただし、将来的に台数を増やす予定があれば、最初から包括登録にしておくと後の手続きが簡便です。
Q. 申請後、何日で使えるようになる?
包括登録(電子申請)の場合、登録状交付まで1〜2週間程度が目安です。その後、開設届出を提出して初めて運用開始となります。
Q. 手続きが難しい場合はどうすればよい?
行政書士に申請代行を依頼できます。書類の準備から電子申請の代行まで対応しています。詳しくは「業務用無線の免許申請を行政書士に依頼するメリット」をご覧ください。
Q. 登録状の有効期間は?
登録局の有効期間は5年間です。継続して使用する場合は、期限前に再登録の手続きが必要です。
まとめ
デジタル簡易無線(登録局)の電子申請手順をまとめます。
- 電子申請システムを使えば24時間いつでも申請可能
- 包括登録は形式審査のみのため、通常1〜2週間で登録状が交付される
- 登録状交付後は開設届出書を提出してから運用開始
- 手数料の最新金額は総務省公式サイトで確認が必要
- 台数が多い場合は包括登録が管理しやすい
登録申請の制度全体については「デジタル簡易無線の免許申請|業務用無線の導入ガイド」、費用の詳細は「デジタル簡易無線の費用一覧|登録料・電波利用料」をご覧ください。