この記事でわかること
「アマチュア無線の免許更新を忘れていた」「気づいたら免許の有効期限が切れていた」という方に向けて、期限切れの後に何をすべきかを一本にまとめた記事です。
- 期限切れになったのは「無線従事者免許証」なのか「無線局免許」なのかの見分け方
- 期限切れのまま電波を出した場合の法的評価(電波法第4条・第110条の原文つき)
- 再開局(新規の開局申請)を電子申請で進める手順を画面単位で解説
- 以前のコールサインを取り戻せる条件(失効から6ヶ月・5年の分かれ目、本人限定、エリアの制約)
- 有効期限を確認する4つの方法(免許状、電波利用電子申請、無線局等情報検索、納入告知書)
- 手数料の確定額(2025年10月1日改定後)と、期限切れを二度と起こさないための管理法
まだ有効期限内で、満了の1ヶ月前より前の方は、この記事ではなく更新(再免許)の記事へ進んでください。再免許の申請期間・スマホでの手順・費用は「アマチュア無線の免許更新|6ヶ月前から1,700円・スマホで完結」で解説しています。本記事は、すでに期限が切れた後の「再開局」に役割を絞っています。
関連記事との役割分担は次のとおりです。
| 知りたいこと | 読む記事 |
|---|---|
| まだ期限内。更新(再免許)の期間・手順・費用 | アマチュア無線の免許更新|6ヶ月前から1,700円・スマホで完結 |
| 満了前後に何がいつ起きるかを時系列で把握したい | アマチュア無線の免許期限|満了前後のタイムライン |
| アマチュア局以外(業務用無線・船舶局など)の期限切れ | 無線局免許の有効期限切れ|対処法を解説 |
| コールサインの仕組み・希望番号制度 | アマチュア無線のコールサイン|取得方法と希望番号制度 |
| すでに期限切れ。再開局と旧コールサインの復活 | この記事 |
結論:期限切れの場合は「再開局」の手続きが必要
アマチュア無線の免許が期限切れになった場合の対処法は、「何の免許が切れたのか」によって異なります。多くの方が混同しがちですが、アマチュア無線には2種類の免許があり、それぞれ有効期間や取り扱いが違います。

| 免許の種類 | 有効期間 | 期限切れ後の対応 |
|---|---|---|
| 無線従事者免許証(個人の資格) | 終身有効(期限なし) | 更新不要。期限切れにはならない |
| 無線局免許状(無線局の許可) | 5年間 | 期限切れの場合は再開局(新規開局申請)が必要 |
つまり、多くの場合「免許が切れた」というのは無線局免許状の有効期間が満了したことを意味します。無線従事者免許証(操縦者個人の資格)は生涯有効なので、期限切れにはなりません。
この記事では、無線局免許状が期限切れになった場合の再開局手順、コールサインの扱い、そして期限切れを防ぐための方法を解説します。
まだ期限内か・すでに期限切れかを先に確認
ここで確認する日付は、個人の資格を示す無線従事者免許証ではなく、無線局の免許の有効期間満了日です。紙で受け取った免許状または電子化された免許記録で確認してください(確認方法の詳細は後述の「有効期限の確認方法」を参照)。
| 状況 | 進む手続き・確認先 |
|---|---|
| 有効期間内で、通常の再免許申請期間に入っている | アマチュア無線の免許更新|6ヶ月前から1,700円・スマホで完結で準備と申請手順を確認 |
| まだ有効だが、再免許の申請期限(満了1ヶ月前)を過ぎた | 再免許はできない。失効前に限り救済措置「廃止・新設」を使える場合がある(後述)。管轄の総合通信局へ満了日と申請状況を伝えて確認 |
| 有効期間が満了し、新しい免許を受けていない | 古い免許で送信せず、この記事の再開局手順へ。以前のコールサインと設備情報を用意する |
| 紙が古い・記録が見つからず、有効か分からない | 免許番号・氏名・以前のコールサインを整理し、管轄へ照会。古い紙だけで現在の免許状態を決めつけない |
再開局の申請を送信したことと、新たな免許を受けたことは別です。申請中であることだけを理由に送信を再開しないでください。根拠は電波法第4条です。通常の再免許の申請期間は無線局免許手続規則第18条で確認できます。
申請期限の「1ヶ月前」が土日・年末年始にあたる場合
再免許の提出期限(満了の1ヶ月前)が官庁の閉庁日にあたる場合、書面申請の提出期限は翌開庁日まで延長されます。土日祝日だけでなく年末年始の閉庁日(12月29日から1月3日)も同様です。一方、電子申請は閉庁日に関係なく常時受け付ける代わりに、提出期限を過ぎると一切受け付けられません。電子申請システムの運用休止があっても受付期間は延長されないと案内されています(出典: 信越総合通信局「アマチュア局申請関係 よくある質問」、2026年9月時点)。
「電子申請なら期限当日の深夜でも出せる」と考えて後回しにし、そのままシステムのメンテナンスにぶつかると再免許の機会を失います。期限当日に動くのは避けてください。
失効前に限る救済措置「廃止・新設」
再免許の申請期限(満了1ヶ月前)を過ぎたものの、まだ満了日は迎えていないという段階には、関東総合通信局などが案内する救済措置があります。現在免許を受けている無線局の廃止届と、同等の無線局の開局申請を同時に行うもので、技適のない設備や旧スプリアス機を使っていて通常なら保証事業者の保証が必要になる局が、保証なしで開局申請できる仕組みです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 使える期間 | 再免許の申請期限経過後から、免許が失効する(満了日を迎える)まで |
| 主な条件 | 設置場所に変更がないこと、現在の無線設備・電波の型式・周波数の全部または一部を使うこと、空中線電力と無線従事者に変更がないこと |
| 手続き | 廃止届と開局申請を同時に提出する |
| 注意点 | 手続き中は運用できない。満了日を過ぎると使えない |
出典: 関東総合通信局「アマチュア局の再免許申請について」「再免許申請提出期間経過後における廃止・新設の手続きについて」(2026年9月時点の案内)
この救済措置は失効前の局に限られます。すでに満了日を過ぎている方は対象外で、通常の再開局(新規の開局申請)になります。条件の細部は総合通信局ごとに案内が異なる可能性があるため、管轄の総合通信局に確認してください。
再開局の準備メモ
- 以前の免許番号、コールサイン、有効期間満了日を控える。
- 無線従事者免許証の番号と氏名を確認する。紛失している場合は再交付の案内を確認する。
- 今回使う無線機の型番・技適番号を確認する。以前と機器や住所が同じかも整理する。
- 以前のコールサインを希望する場合は、その指定を受けていたことが分かる資料を探す。希望した符号の再指定が確約されるわけではない。
初めての申請画面で迷った場合は、アマチュア無線の開局申請|スマホ電子申請のやり方・日数・費用の公式画面例も参照できます。相談先は総合通信局とは?管轄地域と相談できることにまとめています。
期限切れのまま電波を出すとどうなるか
「まだ無線機もアンテナもそのままだし、ちょっと交信するくらいなら」という考えが最も危険です。免許の有効期間が満了した無線局は、法律上は免許のない無線局です。
電波法第4条と第110条の原文
無線局を開設しようとする者は、総務大臣の免許を受けなければならない。ただし、次に掲げる無線局については、この限りでない。
― 電波法 第4条
次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
一 第四条の規定による免許又は第二十七条の二十一第一項の規定による登録がないのに、無線局を開設したとき。
二 第四条の規定による免許又は第二十七条の二十一第一項の規定による登録がないのに、かつ、第七十条の七第一項、第七十条の八第一項又は第七十条の九第一項の規定によらないで、無線局を運用したとき。
― 電波法 第110条
第4条ただし書の「次に掲げる無線局」は微弱無線局や登録局などの例外で、アマチュア局は含まれません。したがって、免許が失効した後に送信すれば第110条第1号または第2号に該当し、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象になります。「再開局の申請を出したから」「以前は免許を持っていたから」という事情は、免許がない状態で運用した事実を変えません。
なお、2025年6月1日施行の刑法改正で懲役・禁錮が拘禁刑に一本化され、電波法の条文も「拘禁刑」に改められています。古い解説記事の「1年以下の懲役」は現在の表記ではありません。
無線従事者としての行政処分もある
刑事罰とは別に、無線従事者の資格に対する処分もあります。電波法第79条は、無線従事者がこの法律や命令・処分に違反したときに、総務大臣が無線従事者の免許を取り消し、または3ヶ月以内の期間を定めてその業務に従事することを停止できると定めています。免許の失効した局で運用した第四級アマチュア無線技士が、総合通信局から従事停止の行政処分を受けた事例が総務省の報道発表として公表されています(出典: 北海道総合通信局 報道資料、hamlife.jp「不法無線局」タグの記事一覧で確認できる公表事例、2026年9月時点)。
無線従事者免許証は終身有効ですが、失効した局で運用すると、その終身の資格自体が停止・取消しの対象になり得るという点は、期限切れを軽く見ている方に最も知ってほしいところです。
実際に摘発・告発された例
免許を受けずに無線局を運用した事案は、総合通信局の電波監視(DEURAS)や不法無線局探索車、警察の職務質問などで発覚しています。
- 使用期限を過ぎた無線局を運用し続け、告発された例。2024年11月30日で使用期限が経過した350MHz帯・400MHz帯のアナログ簡易無線を、行政指導後も勤務先や車両で運用し続けた5名を、東海総合通信局が電波法第4条違反として警察に告発し、2025年12月に検察庁へ書類送致されました(出典: hamlife.jp 2025年12月12日記事。東海総合通信局の報道発表に基づく)。アマチュア局の事例ではありませんが、「期限が過ぎた免許のまま使い続ける」行為がどう扱われるかを示しています。
- 失効した局免許のまま車載機を積んでいて職務質問から罰金刑になった体験談。雑誌の読者投稿として、失効後も車両のルーフにアンテナを付けたまま無線機を外部電源につないでいた運用者が、職務質問をきっかけに取り調べを受け、略式起訴で罰金刑になった経緯が公表されています(出典: シグナリーファン「無免許アマチュア無線当事者が明かす『略式裁判』の実態」、ラジオライフ2020年2月号の読者投稿に基づく)。
失効に気づいたら、再開局の免許を受けるまでは、車載機の電源を落としアンテナを外しておくのが安全です。「送信していない」ことを後から証明するのは難しく、送信できる状態で設置されていること自体が疑いの対象になります。
運用を6ヶ月以上休止すると免許取消しの対象にもなる
期限切れとは逆に、「免許は持っているが長く運用していない」場合にも注意点があります。
総務大臣は、免許人(包括免許人を除く。)が次の各号のいずれかに該当するときは、その免許を取り消すことができる。
一 正当な理由がないのに、無線局の運用を引き続き六月以上休止したとき。
― 電波法 第76条
この規定は「取り消すことができる」であり、アマチュア局が6ヶ月運用しなかっただけで自動的に取り消されるわけではありません。ただし、免許は「持っているだけでよい資格」ではなく、無線局を開設・運用するための許可であるという性格を示す条文です。
無線従事者免許証と無線局免許状の違い


無線従事者免許証
無線従事者免許証は、個人がアマチュア無線を操作するための資格を証明する免許証です。
- 発行者: 総務大臣
- 有効期間: 終身有効(期限なし)
- 取得方法: 国家試験合格または養成課程修了
- 対象: 第四級〜第一級アマチュア無線技士
無線従事者になろうとする者は、総務大臣の免許を受けなければならない。
2 無線従事者の免許は、次の各号のいずれかに該当する者(中略)でなければ、受けることができない。
一 前条第一項の資格別に行う無線従事者国家試験に合格した者
― 電波法 第41条
電波法には無線従事者免許の有効期間を定める規定がなく、更新の制度もありません。無線従事者免許証は一度取得すれば生涯有効です。たとえ何十年もアマチュア無線の運用をしていなくても、免許証自体は有効です。ただし、免許証を紛失した場合は再交付の手続きが必要です。
「電話級アマチュア無線技士 更新」と検索される方も多いのですが、電話級・電信級の免許証も更新は不要です。旧制度の「電話級アマチュア無線技士」は現在の「第四級アマチュア無線技士」、「電信級」は「第三級」に相当し、当時の免許証のまま操作範囲が認められます。
無線局免許状
無線局免許状は、アマチュア無線局(無線設備)を開設・運用するための許可を示す書類です。
- 発行者: 総務大臣(総合通信局)
- 有効期間: 5年間
- 取得方法: 開局申請(総合通信局への申請)
- 更新: 有効期間満了前に再免許申請を行う
免許の有効期間は、免許の日から起算して五年を超えない範囲内において総務省令で定める。ただし、再免許を妨げない。
― 電波法 第13条
法第十三条第一項の総務省令で定める免許の有効期間は、次の各号に掲げる無線局の種別に従い、それぞれ当該各号に定めるとおりとする。(中略)
七 その他の無線局 五年
― 電波法施行規則 第7条
アマチュア局は施行規則第7条の「その他の無線局」にあたり、有効期間は5年です。無線局免許は5年ごとの更新(再免許)が必要であり、更新を忘れると免許が失効します。
2025年10月1日からは紙の免許状の交付が廃止され、免許の内容は総務大臣が作成する「免許記録」として電子的に管理されています。電波法第14条は、免許記録に「免許の有効期間」と「識別信号」(コールサイン)を記録し、免許人が有効期間中いつでも閲覧できる状態に置くことを総務大臣に義務づけています。詳しくは「アマチュア無線のデジタル免許状|2025年10月の変更点まとめ」をご覧ください。
よくある混同パターン
| 勘違い | 正しい理解 |
|---|---|
| 「アマチュア無線の免許が切れた」 | ほとんどの場合、切れたのは無線局免許状。無線従事者免許証は終身有効 |
| 「免許証を紛失したから資格がなくなった」 | 紛失しても資格は有効。再交付を申請すればよい |
| 「免許を持っているからいつでも電波を出せる」 | 無線従事者免許だけでは不十分。無線局免許も必要 |
| 「無線局が失効したら資格もなくなる」 | 無線局免許が失効しても無線従事者免許は有効 |
| 「無線従事者免許は5年ごとに更新」 | 更新制度はない。5年ごとなのは無線局免許 |
期限切れになった場合の対処法
再免許と再開局の違い
無線局免許の有効期間に関して、「再免許」と「再開局」は異なる手続きです。
| 手続き | 対象 | 申請時期 |
|---|---|---|
| 再免許 | 有効期間内に更新する手続き | 有効期間満了前6ヶ月〜1ヶ月前(アマチュア局) |
| 再開局(新規開局) | 有効期間が過ぎてから再度開局する手続き | 有効期間満了後 |
有効期間内に再免許申請を行えば、現在の免許が途切れることなく継続できます。一方、有効期間を過ぎてしまうと免許は失効し、再開局(新規の開局申請)が必要になります。関東総合通信局の案内でも、開局申請(免許申請)を行うべき場合として「以前、アマチュア局を開設していたが、再度、開設したい場合」「再免許申請の提出期限を過ぎてしまったが、引き続きアマチュア局を開設したい場合」が明記されています(出典: 関東総合通信局「アマチュア局の開局申請について」、2026年9月時点)。
再開局が必要なケース
以下のいずれかに該当する場合は、再開局(新規開局申請)の手続きが必要です。
- 無線局免許状の有効期間が満了し、再免許申請をしなかった
- 無線局を廃止した後に再度開局したい
- 長期間運用しておらず、免許が失効してしまった
廃止の場合の根拠は電波法第22条・第23条です。
免許人が無線局を廃止したときは、免許は、その効力を失う。
― 電波法 第23条
有効期間の満了で失効した場合も、廃止で失効した場合も、免許記録には失効した旨が記録されます(電波法第24条)。いったん失効した免許を「復活」させる手続きは存在せず、新しい免許を受け直すのが再開局です。
再免許と再開局で何が変わるか
| 比較項目 | 期限内の再免許 | 失効後の再開局 |
|---|---|---|
| 手続きの種類 | 再免許申請 | 新規の開局申請 |
| 手数料(電子・50W以下) | 1,700円 | 2,750円 |
| 手数料(電子・50W超) | 1,700円 | 5,400円 |
| 工事設計書 | 設備に変更がなければ提出省略可(無線局免許手続規則第17条) | 全部を記載して提出 |
| 予備免許・落成検査 | 適用なし(同規則第20条) | 技適機のみなら簡易な手続きで省略。技適のない機器は保証が必要 |
| 旧スプリアス規格の無線機 | 免許済みなら当分の間使える | 新たな免許には使えない |
| コールサイン | 同じ符号を継続 | 条件を満たせば旧符号を希望できる |
| 運用の空白 | なし | 免許を受けるまで運用できない |
再開局の手順

手続きの全体フロー
無線局免許が失効した後に再開局する場合の手順は、基本的に新規の開局申請と同じです。
| ステップ | 内容 | 所要期間 |
|---|---|---|
| 1 | 無線従事者免許証の確認 | ― |
| 2 | 無線設備の準備・確認 | 数日〜数週間 |
| 3 | 開局申請書の作成・提出 | 数日 |
| 4 | 審査 | 通常1ヶ月程度(技適機のみの場合) |
| 5 | 免許記録(デジタル免許状)の確認 | 審査終了後 |
| 6 | 運用開始 | 免許を受けた後 |
ステップ1: 無線従事者免許証の確認
まず、無線従事者免許証が手元にあるか確認してください。無線従事者免許証は終身有効ですので、紛失していなければそのまま使用できます。電子申請では免許証の番号を入力するため、番号が読める状態か確認しておきます。
免許証を紛失している場合は、総務省の総合通信局に再交付を申請してください。手数料は次のとおり政令で定められています。
無線従事者の免許証又は船舶局無線従事者証明書の再交付の申請をする者が納めなければならない手数料の額は、次のとおりとする。
一 無線従事者の免許証の再交付 二、五〇〇円(電子申請等による場合にあつては、二、二五〇円)
― 電波法関係手数料令 第18条
再交付の申請には写真1枚が必要で、氏名が変わっている場合はその事実を証する書類も添えます(無線従事者規則第50条)。処理期間は総合通信局の案内で確認してください。再交付を待つ間も無線局の開局申請の準備は進められますが、免許証番号が確定しないと申請を送信できないため、紛失に気づいたら先に再交付から着手するのが近道です。
ステップ2: 無線設備の準備・確認
再開局するにあたり、使用する無線設備(無線機)が技術基準に適合しているか確認してください。

特に注意が必要なのはスプリアス規格です。ここには、失効した人にとって不利に働く非対称なルールがあります。
| 状況 | 旧スプリアス規格機の扱い |
|---|---|
| すでに免許を受けている無線機を使い続ける | 当分の間、使用可能(他の無線局の運用に妨害を与えない場合に限る) |
| 新たに免許を受ける(再開局・新規開局) | 使用できない |
免許を切らさずに継続していれば使い続けられた無線機が、失効して再開局する段階では使えなくなるという構造です。旧スプリアス規格機を持っている方にとって、期限管理は「機材を使い続けられるかどうか」に直結します。
なお、旧規格機の使用期限は当初「2022年11月30日まで」とされていましたが、2021年8月の省令改正で「当分の間」に延長されています。ただしこれはすでに免許を受けている機器の継続使用についての話であり、新規の免許には使えません。
長期間使用していなかった無線機を再利用する場合は、新スプリアス規格に適合しているかメーカーに確認してください。適合していない場合は、新しい無線機の購入または改修(フィルターの追加等)が必要です。詳しくは「旧スプリアス規格の無線機はいつまで使える?現行ルール」をご覧ください。
技適機か、保証が必要な機器かで申請ルートが分かれる
再開局の申請は、使う無線機によって2つのルートに分かれます。
| 無線機の状態 | 申請ルート | 追加で必要なもの |
|---|---|---|
| 技適マーク(技術基準適合証明・工事設計認証)のある市販機のみ | 総合通信局へ直接申請。「アマチュア局専用の簡易な手続き」が使える | なし。技適番号を入力すれば周波数・電波の型式が自動反映 |
| 技適のない機器を含む(自作機、改造機、海外製、旧JARL登録機、技適の確認が取れない古い機種など) | 先にJARD(日本アマチュア無線振興協会)の基本保証を受け、保証書を添えて申請 | 保証料(JARDの案内では1台5,500円、2台目以降1台につき1,100円、2026年8月時点)、送信機系統図など |
JARDの案内では、平成19年(2007年)以降に製造された機器なら総合通信局に直接申請でき、それ以前の機器はJARDの基本保証が必要になる場合があるとされています(出典: JARD「アマチュア局 再免許申請について」)。関東総合通信局も、適合表示無線設備以外の設備を含む場合は保証事業者の保証が必要と案内しています。
昔の無線機で再開局したい方は、次の順で確認してください。
- 本体の技適マークと技適番号を確認する。
- 総務省の「技術基準適合証明等を受けた機器の検索」で番号が出るか確認する。
- 出てこない、または平成19年以前の機種なら、JARDの「保証可能機器リスト」に載っているか確認し、載っていれば基本保証を申し込む。
- リストにもなく、新スプリアス規格への適合が確認できなければ、その機種での再開局は難しい。新しい無線機を用意する。
保証認定の流れは「FPVドローン5.8GHz帯の開局申請|手順と必要書類」でも詳しく解説しています。
ステップ3: 開局申請書の作成・提出
開局申請は電子申請または書面申請で行えます。電子申請の方が手数料が安く、処理も早いためおすすめです。
| 申請方法 | 手数料(50W以下) | 手数料(50W超) | 処理期間の目安 |
|---|---|---|---|
| 電子申請 | 2,750円 | 5,400円 | 通常1ヶ月程度(技適機のみの場合) |
| 書面申請 | 4,050円 | 8,000円 | 電子申請より長くなる傾向。標準処理期間は総合通信局に確認 |
出典: 電波法関係手数料令(昭和33年政令第307号)第2条。2025年10月1日施行の改正後の額で、2026年9月時点のものです。表の額は申請手数料そのもので、免許事項証明書の交付を請求する場合の480円(電子申請等は440円。同令第3条の2)は含みません。
法第十四条の二又は第二十七条の二十三の規定による書面の交付を請求する者が納めなければならない手数料の額は、四八〇円(電子申請等による場合にあつては、四四〇円)とする。
― 電波法関係手数料令 第3条の2
総務省やJARDの案内で「書面4,530円/8,480円」という額を見かけることがありますが、これは上の申請手数料に免許事項証明書480円を合算した額です。紙の免許状が廃止された2025年10月以降、書面申請では免許事項証明書の交付を併せて請求する運用が案内されているため、合算額で表示されています。電子申請で免許記録を電磁的に閲覧するだけなら、証明書の請求は不要です。手数料改定の全体像は「無線局申請手数料の改定(2025年10月)|新旧比較表」をご覧ください。
電子申請は総務省の「電波利用電子申請」(2025年1月に旧Liteから統合・リニューアル)から行います。スマホのブラウザからも申請できます。
申請に必要な主な情報は以下のとおりです。
- 申請者情報(氏名、住所、生年月日等)
- 無線従事者免許証の番号
- 無線設備の工事設計(無線機の型式、周波数、空中線電力等)
- 常置場所(無線局を設置する場所の住所)
- 旧コールサインを希望する場合は、その符号と証明書類(後述)
電子申請の画面ごとの進め方
電波利用電子申請での再開局(開局申請)の流れを、画面単位で整理します。画面の名称や配置は変更されることがあるため、最新の操作は総務省「電波利用電子申請 ご利用ガイド」で確認してください。
| 画面 | 入力・操作すること | 再開局ならではの注意点 |
|---|---|---|
| 1. アカウント発行 | 氏名・住所・メールアドレス・無線従事者免許証番号を登録し、アカウントを発行する | 以前「電子申請・届出システムLite」のIDを持っていた方は、2025年1月のリニューアル後の扱いをガイドで確認する。新規発行には日数がかかるため最初に着手 |
| 2. ログイン | 発行されたIDとパスワードでログインし、マイページを開く | 二段階認証用のメールが届くよう、迷惑メール設定を確認 |
| 3. 手続きの選択 | 「アマチュア局専用の簡易な手続き」から「開局申請」を選ぶ | 「再免許申請」を選ばない。失効した局は対象局として表示されない |
| 4. 申請書(申請者情報) | 宛先の総合通信局(常置場所の住所で決まる)、氏名、住所、電話番号、無線従事者免許証の番号 | 引っ越しているなら現住所で申請する。以前の常置場所は関係ない |
| 5. 無線局事項書 | 無線局の種別(アマチュア局)、常置場所、移動する局か否か、希望する運用許容時間など | 免許記録の閲覧方法として「すべて電磁的方法により閲覧します」を選ぶと紙の証明書は不要 |
| 6. 備考欄 | 旧コールサインを希望する場合は「旧呼出符号希望」を選択し、以前のコールサインを入力する | 失効後5年を超える場合は旧免許状のコピーなど証明書類を電子ファイルで添付 |
| 7. 工事設計書 | 「技術基準適合証明設備の使用」を選び、技適番号を入力・検索して周波数と電波の型式を反映。空中線電力を入力 | 保証を受けた機器は保証書の内容に沿って記載し、保証書を添付 |
| 8. 電波利用料 | 前納の申出の有無を選ぶ。5年分(1,500円)を一括で前納できる | 前納しなければ免許の日以降に毎年納入告知書が届く |
| 9. 確認・送信 | 入力内容を確認して送信。お問い合わせ番号を控える | 送信しただけでは免許は下りていない。運用は不可 |
| 10. 手数料納付 | 不備がなければ納付依頼のメールが届く。ペイジー対応のATMまたはインターネットバンキングで期限内に納付 | 納付しないと審査が進まない。収入印紙や窓口納付は不可 |
| 11. 審査・免許 | 「申請届出状況照会」で進捗を確認。「審査終了」になると免許記録が「電子免許状等照会」で閲覧できる | ここで初めて運用できる。コールサインと有効期間満了日をこの画面で確認 |
出典: 総務省 電波利用電子申請「電子免許状等照会について」「電子免許状等(免許記録等)の閲覧方法」、関東総合通信局「アマチュア局の開局申請について」(いずれも2026年9月時点)
電子申請のアカウント発行やログインの詳しい操作は「アマチュア無線の電子申請の使い方|電波利用電子申請」で解説しています。
書面で申請する場合の書類
書面申請では、次の書類を管轄の総合通信局に郵送します(出典: 関東総合通信局「アマチュア局の開局申請について」、2026年9月時点)。
- 無線局免許申請書
- 無線局事項書及び工事設計書
- 収入印紙(申請手数料の額を申請書に貼付)
- 返信用封筒(必要額の切手を貼ったもの)
- 旧コールサインを希望する場合は、備考欄に朱書きで「旧コールサイン希望」と以前のコールサインを記入し、証明書類のコピーを添付
- 社団局(クラブ局)の場合は構成員名簿と定款
- 技適のない機器を含む場合はJARDの保証書(JARD経由で提出する運用もある)
申請書類は信書にあたるため、郵便または信書便で送ります。宅配便での送付は郵便法に触れるおそれがあると案内されています。
ステップ4: 審査
総合通信局が申請内容を審査します。審査では、無線設備が電波法の技術基準に適合しているか、申請内容に不備がないかが確認されます。
補正が必要な場合は総合通信局から連絡が来ますので、指示に従って修正してください。電子申請の場合、補正依頼はメールとマイページのお知らせで届き、「作成中の申請」から修正して再送信します。
審査期間について、総務省の電波利用電子申請の利用ガイドは「アマチュア局専用の簡易な手続きでの免許申請の場合、使用するすべての無線設備が技術基準適合証明を受けている場合には、通常1か月程度で免許され、電子免許状等(免許記録等)が閲覧に供されます」と案内しています(2026年9月時点)。保証を受けた機器を含む場合や書面申請の場合は、これより長くなることがあります。
ステップ5: 免許記録(デジタル免許状)の確認
審査が完了すると、免許記録(デジタル免許状)が電波利用電子申請の「電子免許状等照会」で閲覧できる状態になります(2025年10月以降、紙の免許状の郵送は原則廃止。PDFの写しをダウンロードしてスマホに保存できます)。免許記録には以下の情報が記載されています。
- コールサイン(呼出符号)
- 免許の年月日
- 有効期間の満了日
- 周波数、空中線電力
- 常置場所
免許記録の閲覧・写しの保存は電波法施行規則第38条が定める「備付け」の方法でもあるため、運用時に提示できる形で保存しておいてください。
ステップ6: 運用開始
免許を受けたら、免許記録に記載された条件の範囲内で運用を開始できます。免許を受けた日が電波利用料の起算日になり、免許の日から30日以内に初年度分を納める必要があります(電波法第103条の2第1項)。
コールサインの扱い
旧コールサインを取り戻せる5つの条件
多くの方が最も気にする点です。以前のコールサインを再び指定してもらえるかどうかは、総務省の各総合通信局とJARL(日本アマチュア無線連盟)の案内をまとめると、次の5つの条件で決まります。
| 条件 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 1. 本人であること | 復活できるのは、そのコールサインを以前指定されていた本人に限る。他人が使っていた符号は割り当てられない | JARL、関東総合通信局 |
| 2. 空いていること | 申請時点で他の局に指定されていないこと。他の免許人の局が失効・廃止してから6ヶ月を経過していない符号も割り当てられない | 関東総合通信局 |
| 3. 管轄エリア内であること | 旧コールサインを管轄する総合通信局の区域内に常置場所があること。エリア番号が変わる引っ越しをしていると復活できない | JARL |
| 4. 証明できること(失効後5年超の場合) | 失効・廃止から5年を超えていると、その符号が自分に指定されていたことを示す書類が必要。5年以内なら原則不要 | 関東総合通信局、信越総合通信局、JARL |
| 5. 申請書に希望を書くこと | 開局申請の備考欄に旧コールサインを記入する(電子申請は「旧呼出符号希望」を選択)。書かなければ新しい符号が指定される | 北海道・関東・信越総合通信局 |
失効から6ヶ月・5年の分かれ目
案内で使われる「6ヶ月」と「5年」は、それぞれ意味が違います。
| 失効からの経過 | 旧コールサインの扱い | 申請書の書き方 |
|---|---|---|
| 6ヶ月以内 | 旧コールサインの再指定が可能。他の局に割り当てられる前の期間 | 備考欄に旧コールサインを記入 |
| 6ヶ月超・5年以内 | 空いていれば復活可能。証明書類は原則不要 | 備考欄に「旧コールサイン希望(符号)」と記入 |
| 5年超 | 空いていれば復活可能。証明書類の添付が必要 | 備考欄に「旧コールサイン希望(符号)」と朱記し、証明書類を添付 |
出典: JARD「アマチュア局 再免許申請について」、北海道総合通信局「旧コールサイン復活」、関東総合通信局「アマチュア局の開局申請について」、信越総合通信局「アマチュア局申請関係 よくある質問」(いずれも2026年9月時点)
6ヶ月は、失効した符号が他の人に再割当てされない期間の目安です。関東総合通信局は「他の免許人のアマチュア局が失効・廃止してから6ヶ月を経過していない場合は、そのコールサインを割り当てることはできません」と案内しています。裏返せば、失効から6ヶ月以内に開局申請すれば、少なくとも他の人に取られてはいない状態で自分の符号を希望できます。
5年は、証明書類が要るかどうかの線です。失効から5年以内なら総務省側の記録で本人の符号だったことを確認できるため、書類なしで備考欄に書くだけで済みます。5年を超えると記録の確認ができない場合があり、証明書類が必要になります。
なお、総合通信局によって案内の表現は少しずつ異なります。北海道総合通信局は「6ヶ月以上」の場合に証明書類を添付するよう案内し、関東・信越総合通信局は「5年以内なら不要」と案内しています。どの総合通信局に出すかで求められる書類が変わる可能性があるため、管轄の総合通信局の案内を確認するか、電話で問い合わせてから申請してください。手元に旧免許状のコピーがあるなら、迷わず添付しておくのが確実です。
再割当てが行われているエリアは要確認
JARLの案内によると、1・2・3・6エリア(関東・東海・近畿・九州)ではコールサインの再割当てが実施されています。これらのエリアで免許が切れてから6ヶ月以上たっている方は、以前の符号がまだ空いているかを事前に確認する必要があります。それ以外のエリアと社団局(クラブ局)の符号は再割当てされていないため、空きを確認しなくても所定の手続きで復活できるとされています(出典: JARL「旧コールサイン復活」、2026年9月時点)。
空きの確認は、総務省 電波利用ホームページの「無線局等情報検索」で行います。
- 「アマチュア局を検索」を開く。
- 「呼出符号」欄に旧コールサインを入力して検索する。
- 検索結果に局が表示されれば、他の方に割り当てられている(申請できない)。
- 「検索結果が0件」なら、その時点では使用されていない。
ただし、無線局等情報検索は免許のデータベースがリアルタイムで反映されるわけではなく、検索時点で空いていても、審査中の別の申請が先に指定を受けることがあります。JARLも「検索時点で使用されていなかった場合でも、旧コールサインが復活できない場合があります」と注意しています。
証明書類として使えるもの
失効から5年を超えている場合などに必要な「旧コールサインが自分に指定されていたことを証明する書類」は、次のいずれか1つで足ります。
| 書類 | 補足 |
|---|---|
| 旧コールサインが記載された無線局免許状のコピー | 最も一般的。2025年10月以降は免許状の返納義務がなくなったため、失効した免許状は捨てずに保管しておく |
| 旧コールサインが記載された「無線局事項書及び工事設計書」の写しで、総合通信局(旧電気通信監理局)の証明印があるもの | 1992年(平成4年)3月までは申請書の写しが返送されていた |
| 旧コールサインが掲載された局名録(コールブック)のコピー | プリフィックスとサフィックスが1枚で確認できるもの |
| 電波利用料の納入告知書(納付書)のコピー | 宛先と免許の番号が表示されている部分。信越・関東総合通信局が例示 |
| JARLが発行する「旧コールサイン確認書」 | 上のいずれも用意できない場合に、JARLへ「旧コールサイン調査依頼書」を出して発行を受ける |
出典: 北海道総合通信局「旧コールサイン復活」、信越総合通信局「アマチュア局申請関係 よくある質問」、JARL「旧コールサイン復活」(いずれも2026年9月時点)
JARLの「旧コールサイン確認書」の依頼方法
証明書類が何も残っていない場合は、JARLに調査を依頼して「旧コールサイン確認書」を発行してもらいます。JARLの会員でなくても依頼できます。
- 依頼方法: JARLのサイトから「旧コールサイン調査依頼書」(PDF・Word)をダウンロードして記入する。従来は郵送のみでしたが、Webでの依頼も受け付けています。
- 郵送の場合: 依頼書と、110円切手を貼って返信先を書いた封筒を同封し、JARL「旧コールサイン確認係」(東京都豊島区南大塚)へ送る。
- 調査期間: 事務局での内容確認後、1週間程度。符号によってはさらに時間がかかる。
- 結果: 確認できれば「旧コールサイン確認書」、確認できなければ「旧コールサイン未確認通知」が届く。Web依頼の場合はPDFがメールで返信される。
- 注意点: 結婚などで氏名が変わった方は、最後に免許が失効したときの氏名を旧姓欄に書く。当時の住所と現住所が違う方は旧住所も記入する。社団局で代表者が変わっている場合は、免許人の地位を引き継いでいることを示す書類を添える。
出典: JARL「旧コールサイン復活」、北海道総合通信局「旧コールサイン復活」(いずれも2026年9月時点)
JARLも「容易に証明できないことも多く、ご希望に沿えないこともあります」としています。確認書が出なければ、旧コールサインの復活はあきらめ、新しい符号で開局することになります。
状況別のまとめ
| 状況 | コールサインの扱い |
|---|---|
| 再免許(期限内の更新) | 同じコールサインを継続使用。最も確実 |
| 失効から6ヶ月以内の再開局 | 旧コールサインの再指定が可能。備考欄に記入 |
| 失効から6ヶ月超・5年以内の再開局 | 空いていれば復活可能。備考欄に「旧コールサイン希望」と記入。証明書類は原則不要 |
| 失効から5年超の再開局 | 空いていれば復活可能。証明書類の添付が必要 |
| 1・2・3・6エリアで失効から6ヶ月超 | 他の人に再割当てされている可能性がある。無線局等情報検索で事前確認 |
| エリア番号が変わる引っ越しをした | 旧コールサインの復活はできない。新しいエリアの符号が指定される |
| 他人が使っていた符号を希望 | 本人以外への割当てはできない |
コールサインの構造や希望番号制度については「アマチュア無線のコールサイン|取得方法と希望番号制度」をご覧ください。
コールサインを維持するために
長年使用してきたコールサインに愛着がある方は、再免許(期限内の更新)を忘れないことが最も重要です。期限内に更新していれば、コールサインの心配をする必要はありません。
すでに失効してしまった場合は、6ヶ月という期限を意識して速やかに再開局の手続きを進めてください。「そのうちやろう」と先送りしているうちに6ヶ月を過ぎると、1・2・3・6エリアでは他の人に割り当てられる可能性が生じ、5年を過ぎると証明書類まで必要になります。
6ヶ月を超えてしまった場合でも、失効した免許状のコピーを保管していれば希望を出せます。免許状は失効しても捨てずに保管しておいてください(2025年10月以降のデジタル免許状については、免許記録の写し(PDF)をダウンロードして保存しておくとよいでしょう)。
有効期限の確認方法
「アマチュア無線 免許 有効期限 確認方法」という検索が多いのは、2025年10月に紙の免許状が廃止され、壁に貼った免許状で満了日を見る習慣が使えなくなったためです。確認方法は4つあります。
| 方法 | 見る場所 | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 1. 紙の免許状 | 「免許の有効期間」欄 | 2025年9月までに免許・再免許を受け、紙の免許状を持っている人 | 紙が古いと、その後に再免許していないか確認が必要。再免許済みなら紙は古い情報 |
| 2. 電波利用電子申請の「電子免許状等照会」 | マイページから電子免許状等照会を開くと、保有する免許記録の発行日と有効期限が一覧で表示される | 電子申請のアカウントがある人 | 再免許申請後は、再免許の日以降でないと新しい免許記録は閲覧できない |
| 3. 総務省「無線局等情報検索」 | アマチュア局を呼出符号で検索し、詳細を表示する | アカウントがない人、他人の局の状況を見たい人 | 免許の年月日及び有効期間は公表項目だが、免許の番号は非公表。更新がリアルタイムではない |
| 4. 電波利用料の納入告知書 | 毎年届く納入告知書の免許の番号と応当日 | 前納していない人 | 満了日そのものは載らない。告知書が来なくなったら失効か住所不備の可能性 |
出典: 総務省 電波利用電子申請「電子免許状等照会について」、総務省 電波利用ポータル「無線局免許情報及び無線局登録情報の公表範囲」(いずれも2026年9月時点)
方法1: 紙の免許状で確認する
2025年9月30日までに交付された紙の免許状には「免許の有効期間」が印字されています。免許の日から5年後の前日が満了日です。ただし、その後に再免許を受けている場合、紙の免許状は更新されていないので、最新の免許記録を電子申請で確認してください。
方法2: 電波利用電子申請で確認する
電波利用電子申請にログインし、マイページから「電子免許状等照会」を開くと、免許人が保有する有効な免許記録の一覧に発行日と有効期限が表示されます。詳細画面を開けば免許記録の写し(PDF)をダウンロードでき、備付け・掲示用の表示にも切り替えられます。
免許記録を閲覧できる状態に置くことは電波法第14条が総務大臣に義務づけており、「免許の有効期間」はその記録事項の一つです。
総務大臣は、免許を与えたときは、当該免許に係る次に掲げる事項を記録した電磁的記録(中略)を作成し、総務省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨及び総務省令で定める事項を当該免許に係る免許人(中略)に通知するとともに、当該電磁的記録に記録されている事項を、当該免許の有効期間中、当該免許人が閲覧することができる状態に置かなければならない。
七 免許の有効期間
八 識別信号
― 電波法 第14条
注意点として、再免許を申請した後の新しい免許記録は、審査が終了していても再免許の日(更新日)以降にならないと閲覧できません(書面の委任状による代理人が申請した場合は、審査終了の翌日から1ヶ月間閲覧可能)。「再免許を出したのに新しい満了日が見えない」と焦る必要はありません。
方法3: 無線局等情報検索で確認する
総務省 電波利用ホームページの「無線局等情報検索」でアマチュア局を呼出符号で検索すると、公表範囲内の免許情報が表示されます。総務省の公表範囲の原則では「免許の年月日及び有効期間」が公表項目に含まれています。免許の番号は非公表です。
ログインが不要なため手軽ですが、データベースの更新は申請処理と同時ではなく、最近の再免許や失効が反映されるまでに時間差があります。自分の局の正確な満了日は方法2で確認し、方法3は補助的に使ってください。
方法4: 電波利用料の納入告知書を目安にする
電波利用料は免許の日を起算日として毎年の応当日ごとに納めるため(電波法第103条の2)、5年分を前納していない限り、毎年ほぼ同じ時期に納入告知書が届きます。告知書には免許の番号と応当日が記載されており、免許の日を思い出す手がかりになります。満了日そのものは載らないため、免許の日から5年を数えてください。
信越総合通信局は、廃止届を出さない限り免許の有効期間中は毎年電波利用料が発生すると案内しています。逆に、届いていた告知書が来なくなった年は、免許が失効したか、住所変更が反映されていない可能性があります。
満了日が分かったら、6ヶ月前と1ヶ月前を逆算する
満了日が分かったら、再免許を申請できる期間(満了の6ヶ月前から1ヶ月前まで)を逆算してカレンダーに登録します。具体例は「アマチュア無線の免許更新|6ヶ月前から1,700円・スマホで完結」の「期限の数え方の具体例」をご覧ください。
再免許(期限内の更新)の手順
再免許申請ができる期間
アマチュア局の再免許申請は、有効期間満了日の6ヶ月前から1ヶ月前までに行う必要があります。
再免許の申請は、次の各号に掲げる無線局の種別に従い、それぞれ当該各号に掲げる期間に行わなければならない。(中略)
一 アマチュア局(人工衛星等のアマチュア局を除く。) 免許の有効期間満了前一箇月以上六箇月を超えない期間
― 無線局免許手続規則 第18条
6ヶ月前より早く申請することはできません。また、アマチュア局以外の無線局は同項第3号により満了前3ヶ月以上6ヶ月を超えない期間(6ヶ月前〜3ヶ月前)となり、受付期間がさらに狭くなります。
たとえば有効期限が2026年12月31日の場合、2026年6月30日から2026年11月30日の間に再免許申請を行います。
再免許申請の方法
再免許申請も電子申請で行えます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請方法 | 電子申請または書面 |
| 手数料(電子) | 1,700円 |
| 手数料(書面) | 2,850円(免許事項証明書480円を併せて請求すると3,330円) |
| 提出先 | 管轄の総合通信局 |
| 処理期間 | 約1ヶ月 |
再免許申請は新規開局よりも手続きが簡単で費用も安いため、期限が切れる前に手続きすることを強く推奨します。スマホからの8ステップの手順は「アマチュア無線の免許更新|6ヶ月前から1,700円・スマホで完結」で解説しています。
再免許申請時の注意点
- 住所変更がある場合: 先に変更届を提出するか、再免許申請と同時に変更届を提出
- 無線設備の変更がある場合: 変更申請を別途提出
- 旧スプリアス規格の無線機: 再免許時にも新スプリアス規格への対応が必要になる場合がある
再免許でつまずきやすいケースは「再免許でつまずくケース|設備変更・旧規格・滞納」にまとめています。
電波利用料の取り扱い
無線局免許と電波利用料の関係
アマチュア無線局を開局すると、電波利用料の納付義務が発生します。アマチュア無線局の電波利用料は年額300円です。
免許人は、免許の日から30日以内、およびその後毎年の応当日から30日以内に電波利用料を納めなければなりません(電波法第103条の2第1項)。
期限切れ後の電波利用料
無線局免許が失効した場合、失効した時点で電波利用料の納付義務もなくなります。ただし、失効前の未納分がある場合は、失効後であっても未納分の納付義務は残ります。信越総合通信局も、廃止届を提出するまでに発生した電波利用料は支払う必要があると案内しています。
再開局した場合は、新たに電波利用料の納付義務が発生します。開局申請の際に「電波利用料の前納」を申し出れば、免許の有効期間分(5年分・1,500円)を一括で納めることもできます。
電波利用料の詳細は「電波利用料とは?金額と支払い方法を一覧で解説」をご覧ください。
FPVドローンとアマチュア無線局の期限切れ
FPVパイロットへの影響
FPVドローン(5.8GHz帯)を飛ばすためにアマチュア無線局を開局しているパイロットは、無線局免許が失効するとFPV飛行ができなくなります。無線局免許なしにVTXから電波を発射すると、電波法違反(不法無線局の開設)に該当します。
FPV用無線局の再開局
FPV用のアマチュア無線局が失効した場合、再開局手続きではVTXの工事設計書(系統図)の再提出が必要です。また、保証機関(JARD)による保証認定の再取得も必要になる場合があります。
FPVドローンの開局手続きについては「FPVドローン5.8GHz帯の開局申請|手順と必要書類」で解説しています。
期限切れを防ぐための対策
カレンダーリマインダーの設定
最も確実な方法は、有効期間満了日の6ヶ月前と2ヶ月前にカレンダーリマインダーを設定しておくことです。アマチュア局の再免許申請は満了日の6ヶ月前から受付が始まるため、1回目のリマインダーが届いたら速やかに手続きを開始し、2回目は申請漏れの最終確認に使います。満了1ヶ月前を過ぎると受付が終了する点に注意してください。
総務省からの案内を当てにしない
免許の満了時期に案内が届くかどうかは保証されていません。電子申請で登録したメールアドレスが古い、住所変更を届け出ていないといった理由で届かないこともあります。案内の有無にかかわらず申請期限は変わらないため、自分で満了日を把握しておくのが唯一確実な方法です。
満了日の確認方法が変わった点に注意
2025年10月の完全デジタル化により、紙の免許状は交付されなくなりました。 これまで免許状を見て満了日を確認していた方は、確認の手段が変わっています。
現在は電波利用電子申請にログインして免許記録を確認する必要があります。手元に紙がない分、意識的に確認しないと満了日を見落としやすくなりました。
対策としては、免許を受けた時点で満了日をカレンダーに登録してしまうのが確実です。5年後の予定を今すぐ入れておけば、紙の有無に関係なく気づけます。免許記録の写し(PDF)をダウンロードしてスマホに保存しておくのも有効です。
自動更新の仕組みはない
アマチュア無線局の免許には自動更新の仕組みはありません。再免許申請を行わなければ、有効期間の満了により自動的に失効します。運転免許証のように通知が届く保証もないため、自分で期限を管理する必要があります。
再開局でつまずきやすいケース
ケース1: 失効から数年たち、無線機も旧スプリアス機だった
再免許を続けていれば「当分の間」使えたはずの無線機が、再開局では使えません。JARDの保証可能機器リストに載っていれば基本保証を受けて開局できますが、載っていなければ新しい無線機が必要です。旧コールサインの復活と無線機の問題は別なので、まず技適機で開局して旧コールサインを確保し、古い無線機は後から増設を検討する順序が現実的です。
ケース2: 引っ越してエリア番号が変わっていた
旧コールサインを管轄する総合通信局の区域外に常置場所があると、旧コールサインの復活はできません。この場合は新しいエリアの符号が指定されます。逆に、同じエリア内での引っ越しであれば、現住所で開局申請し、旧コールサインを希望できます。開局の場合、以前の住所や無線設備との一致は問われないと北海道総合通信局が案内しています。
ケース3: 免許状を返納していて手元に何もない
2025年9月まで、失効した免許状は返納することになっていました。手元に何もなく失効から5年を超えている場合は、電波利用料の納入告知書や局名録のコピー、なければJARLの旧コールサイン確認書を用意します。免許の記録が総務省側に残っていれば5年以内は書類不要なので、まず失効日を確認してください。
ケース4: 電子申請のアカウント発行が間に合わない
電波利用電子申請のアカウント発行には日数がかかります。失効直後に「6ヶ月以内に申請したい」と考えている方は、無線機の準備と並行して最初にアカウント発行に着手してください。
ケース5: 申請を出したので運用を再開してしまった
送信した申請が受理されても、免許はまだ下りていません。「申請届出状況照会」で「審査終了」となり、免許記録が閲覧できるようになるまで運用は禁止です。この期間の運用は電波法第110条の対象になります。
ケース6: 社団局(クラブ局)の代表者が変わっていた
社団局の再開局では構成員名簿と定款が必要です。旧コールサインを希望する場合、代表者が以前と異なるときは、免許人の地位を引き継いでいることを証明する書類を旧コールサイン調査依頼書に添えるよう北海道総合通信局が案内しています。社団局の開局手続きは「アマチュア無線のクラブ局(社団局)の開局方法」をご覧ください。
よくある質問
Q. アマチュア無線の免許更新は何年ごと?
無線局免許は5年ごとです(電波法第13条第1項、電波法施行規則第7条第7号)。無線従事者免許証は終身有効で更新はありません。「免許更新」と言うときは通常、無線局免許の再免許を指します。
Q. 免許更新の手続きはどこで、どうやる?
有効期間満了の6ヶ月前から1ヶ月前までに、管轄の総合通信局へ再免許申請を出します。電波利用電子申請の「アマチュア局専用の簡易な手続き」からスマホで申請でき、手数料は電子1,700円です。手順は「アマチュア無線の免許更新|6ヶ月前から1,700円・スマホで完結」をご覧ください。すでに満了日を過ぎている方は、この記事の再開局手順に進んでください。
Q. 無線従事者免許証が見つからない。再発行できる?
再交付が可能です。 総合通信局に「無線従事者免許証再交付申請書」を提出してください。手数料は電子申請2,250円・書面申請2,500円(電波法関係手数料令第18条、2025年10月改定後)です。写真1枚を添え、氏名が変わっている場合はその事実を証する書類も添付します(無線従事者規則第50条)。なお、無線従事者免許証を紛失しても資格自体は失われません。
Q. 30年前に取った従事者免許は今でも有効?
はい、有効です。 無線従事者免許証には有効期間の定めがないため、何年前に取得したものでも有効です。ただし、旧制度の「電話級アマチュア無線技士」は現在の「第四級アマチュア無線技士」に、「電信級」は「第三級」にそれぞれ読み替えられます。
Q. 免許が切れた状態で電波を出すとどうなる?
無線局免許が失効した状態で電波を発射すると、電波法第4条違反(不法無線局の開設)に該当し、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(電波法第110条)の対象になります。無線従事者としても従事停止や免許取消しの行政処分(電波法第79条)を受けることがあります。絶対に行わないでください。
Q. 再開局にはどのくらいの費用がかかる?
再開局(新規開局申請)の費用は、電子申請の場合2,750円、書面申請の場合4,050円です(50W以下・2025年10月改定後。50W超は電子5,400円・書面8,000円)。これに加えて年額300円の電波利用料がかかります。技適のある無線機を使用する場合は保証認定は不要ですが、FPV用VTXなど技適のない設備を使用する場合は保証認定料(JARD基本保証料は1台5,500円)が別途必要です。
Q. 再免許申請を忘れていたが、まだ有効期間内。間に合う?
有効期間満了日の1ヶ月前までであれば再免許申請が可能です。満了日まで1ヶ月を切っている場合は再免許申請は受け付けられず、開局申請になります。ただし、保証が必要な機器を使っている局には失効前に限り「廃止・新設」の救済措置があるため、直ちに管轄の総合通信局に相談してください。
Q. 失効から10年以上たっている。コールサインは戻る?
条件を満たせば戻る可能性があります。本人の符号であること、現在空いていること、管轄エリア内に常置場所があることに加え、失効から5年を超えているため、旧免許状のコピーなどの証明書類が必要です。1・2・3・6エリアでは再割当てが行われているので、無線局等情報検索で空きを確認してから申請してください。
Q. 失効した免許状は返納しないといけない?
2025年10月1日の法令改正で、免許状・免許事項証明書等の返納義務はなくなりました。処分するか、有効でないことが分かるように大きくバツ印をつけるなどの措置をするよう案内されています(出典: 関東総合通信局「アマチュア局の再免許申請について」、2026年9月時点)。旧コールサインの証明に使えるため、処分せず保管しておくことをおすすめします。
Q. 再免許を申請したのに、電子申請で新しい満了日が見えない
再免許の免許記録は、審査が終了していても再免許の日(更新日)以降でないと閲覧できません。申請届出状況照会で「審査終了」になっていれば手続きは完了しています。
Q. 開局申請を行政書士に代行してもらえる?
はい、行政書士に代行を依頼できます。 無線局の開局申請や再免許申請は行政手続きであり、行政書士の業務範囲です。旧コールサインの証明書類の収集や、旧スプリアス機の保証手続きを含めて任せることもできます。手続きに不慣れな場合や時間がない場合は代行を検討してください。詳しくは「アマチュア無線の申請代行|行政書士に依頼するメリット」をご覧ください。
まとめ
- アマチュア無線には無線従事者免許証(終身有効)と無線局免許状(5年間有効)の2種類がある
- 「免許が切れた」のは通常無線局免許状のこと。無線従事者免許は期限切れにならない
- まだ期限内なら再免許。手順と費用は「アマチュア無線の免許更新|6ヶ月前から1,700円・スマホで完結」を参照
- 無線局免許が失効した場合は、再開局(新規開局申請)が必要
- 失効後に電波を出すと電波法第4条違反。第110条により1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象。申請中でも運用はできない
- 再開局の費用は電子申請で2,750円(50W以下)、処理期間は技適機のみなら通常1ヶ月程度
- 旧コールサインは、本人・空き・同一エリアの条件を満たせば復活できる。失効から6ヶ月以内なら再指定が可能、5年以内なら証明書類は原則不要、5年超は旧免許状のコピー等が必要
- 1・2・3・6エリアは再割当てあり。無線局等情報検索で空きを事前確認
- 旧スプリアス規格機は、免許を継続していれば当分の間使えるが、失効して再開局する段階では使えない
- 2025年10月から紙の免許状は廃止。満了日は電波利用電子申請の電子免許状等照会で確認する。無線局等情報検索でも「免許の年月日及び有効期間」が公表される
- 再免許申請は有効期間満了日の6ヶ月前〜1ヶ月前に行う(無線局免許手続規則第18条第1項第1号)。費用は電子申請で1,700円
- 自動更新の仕組みはないため、カレンダーリマインダー等で自分で期限を管理
- FPVドローンのアマチュア無線局が失効した場合も再開局が必要。手続きは「FPVドローン5.8GHz帯の開局申請|手順と必要書類」を参照
- 電波利用料については「電波利用料とは?金額と支払い方法を一覧で解説」を参照